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「ロシア・ソ連海軍」:ウダロイ級駆逐艦アドミラル・ヴィノグラドフ近影(2008年10月23日)
「ロシア・ソ連海軍」:原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒモフ」就役19周年
「ロシア・ソ連海軍」:巡洋艦「アヴローラ」へモーターボート衝突
【質問】
現代ロシア海軍の大型水上艦の舷側番号は?
【回答】
ロシア海軍大型水上艦は,それぞれ固有の舷側番号を付けられています.
ソヴィエト連邦時代は,この舷側番号は,しょっちゅう変わっていましたが,ロシア連邦になって以降,1990年代後期からは,固定番号となりました.
言い換えると,舷側番号を見れば,ロシア艦艇の個艦名が分かるわけです.
舷側番号の付け方は,各艦隊ごとに一定の基準が有ります.
【太平洋艦隊】
[巡洋艦:010番台]
015:アドミラル・ラーザレフ
011:ワリャーグ
[駆逐艦:700番台]
715:ブイストルイ
754:ベズボヤズネンヌイ
778:ブールヌイ
720:ボエヴォイ
[大型対潜艦:500番台]
548:アドミラル・パンテレーエフ
572:アドミラル・ヴィノグラドフ
543:マルシャル・シャーポシニコフ
564:アドミラル・トリブツ
[警備艦:600番台]
2005年までに全て除籍
【北方艦隊】
[巡洋艦:000番台]
063:アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ
099:ピョートル・ヴェリキィ
080:アドミラル・ナヒモフ
055:マルシャル・ウスチノフ
[駆逐艦:400番台]
434:アドミラル・ウシャコフ
406:ベズジェルージュヌイ
404:グレミャーシチー
420:ラストロープヌイ
[大型対潜艦:600番台]
650:アドミラル・チャバネンコ
619:セヴェロモルスク
605:アドミラル・レフチェンコ
678:アドミラル・ハルラモフ
[警備艦:900番台]
2006年までに全て除籍
【黒海艦隊】
[巡洋艦:100番台]
121:モスクワ
[大型対潜艦:700番台]
713:ケルチ
707:オチャコフ
[警備艦:800番台]
810:スメトリーヴイ
801:ラードヌイ
808:プイトリーヴイ
【バルト艦隊】
[駆逐艦:600番台]
610:ナストーイチヴイ
620:ベスパコーイニィ
[警備艦:700番台]
712:ネウストラシムイ
702:ピィルキィ
731:ネウクローチムイ
[大型対潜艦:400番台]
400:ヴィツェ・アドミラル・クラコフ
【カスピ小艦隊】
「大型水上艦」ではありませんが,カスピ小艦隊旗艦なので,これも.
[警備艦:600番台]
691:タタールスタン
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/12/8(土) 午前 9:06
【質問】
ロシア海軍最初の装甲艦は?
【回答】
舷側砲門艦 ペルベネッツ Pervenetz.鉄製船体.
イギリス,テムズ鉄工所に発注されたが,船体には大きなタンブルホームと長い衝角があり,設計はフランス式傾向が強い.
1861年進水.1863年,クロンシュタットに回航された.
なお,姉妹艦の内,ネツロンメニア Ne Tron
Menya はロシアで国産.
ペルヴェネッツは晩年,砲術練習艦として用いられ,1906年除籍.
常備排水量3,277t.
計画速力9ノット.
当初の兵装は20.cm砲×6,15.2cm砲×9.
以上,ソースは「世界の船 1981年版」(朝日新聞社,1981/7),p.14より.
【質問】
ロシア海軍が建造した唯一の中央砲郭艦は?
【回答】
クニャージ・ポジャルスキイ Kniaz Pojarski
がそれ.
1867年進水.
比較的軽装甲であったため,ロシア最初の装甲巡洋艦と考える事もできる.
日露戦争頃まで在籍.
常備排水量4,809t
速力10.6 knot
兵装 20.3cm砲×8,15.2cm砲×2
以上,ソースは「世界の船 1981年版」(朝日新聞社,1981/7),p.14より.
【質問】
砲塔艦アドミラル・グレイグ Admiral Greig
の設計型式,「コールス型」とは?
【回答】
乾舷の低い沿岸防御用砲塔艦の内,少数の重砲を,上甲板上で旋回できる砲塔に収め,広い射角を持てる構造としたもの.
コールス英軍少佐が提唱した艦形であることから,そう呼ばれる.
ロシア海軍は,この種の小型低舷の砲塔間を4隻保有し,バルト海に配置していた.
アドミラル・グレイグは1868年進水.
常備排水量3,462t.
速力11ノット.建造当初から帆走設備なし.
兵装28cm単装砲×3.
以上,ソースは「世界の船 1981年版」(朝日新聞社,1981/7),p.15より.
【質問】
帆走から汽走への転換期におけるロシア海軍最強艦は?
【回答】
砲塔艦インペラトル・ピョートル・ヴェリキー
Imperator Petr Veliki.
30.5cm砲4門を連装砲塔2基に収め,艦の中央部前後の中心線上に配置した.
排水量 9,665t.
計画速力14.5ノット.
帆走装備は最初からなし.
1872年進水.
竣工後,バルト海配備.
1907年,砲術練習艦に改装.
1922年,解体.
以上,ソースは「世界の船 1981年版」(朝日新聞社,1981/7),p.15より.
【質問】
大津事件(1891年)に遭う事になったロシア皇太子来日の際,皇太子が使用した軍艦は?
【回答】
装甲巡洋艦パミャト・アゾバ Pamyat Azova.
ドミトリイ・ドンスコイ Dmitri Donskoi より更に大型化,高速化された通商破壊戦用で,1888年進水.
上甲板両舷に20.3cm砲各1門,砲甲板両舷に15.2cm砲各6門を装備.
常備排水量6,000t.
計画速力18ノット.帆走設備あり.
日露戦争ではバルト海に留まって戦闘には参加せず,1910年頃除籍,解体された.
以上,ソースは「世界の船 1981年版」(朝日新聞社,1981/7),p.より.
Pamyat Azova

【質問】
ロシア海軍は1880年代,主任務の一つである通商破壊のため,どんな艦を建造したのか?
【回答】
上述のパミャト・アゾバの他,装甲巡洋艦ドミトリイ・ドンスコイ
Dmitri Donskoi が建造されている.
同艦は外洋における通商破壊に従事するために大型で,また,長期の遣外任務に備え,船体の水線下は海中生物付着を防ぐための銅版で覆われていた.さらに帆走も可能だった.燃料補給の頻度を減らすためと思われる.
| 進水年 | 1883 |
| 兵装 | 20.3cm砲×2(上甲板両舷) 15.2cm砲×7(砲甲板) |
| 常備排水量 | 5,893t |
| 速力 | 15.5knot |
| 最終状況 | 1905年,日本海海戦で大破,自沈 |
| 備考 |
【質問】
1880年代にロシア海軍が主要任務としていた沿岸防備のため,どんな艦が建造されたのか?
【回答】
比較的小型の戦艦&海防戦艦が数型建造された.
●インペラトル・アレクサンドル2世ImperatorAleksandrII級
| 進水年 | 1887 |
| 兵装 | 30.5cm連装砲1(砲塔なし,シールドのみ) |
| 常備排水量 | 9,900t |
| 計画速力 | 15knot |
| 姉妹艦 | インペラトル・ニコライ1世(後の日本海軍の「壱岐」) |
| 最終状況 | 1922年解体 |
| 備考 | バルチック艦隊に最初に登場した長砲身30口径35.5cm砲搭載艦. |
●ガングートGangut
| 進水年 | 1890 |
| 兵装 | 35口径30.5cm単装砲塔2基, 35口径22.9cm砲4門(中央砲郭内) |
| 常備排水量 | 6,500t |
| 計画速力 | 15knot |
| 姉妹艦 | なし |
| 最終状況 | 1897年,フィンランド湾で演習帰途に座礁,廃艦 |
| 備考 |
●ナヴァリンNavarin
| 進水年 | 1891 |
| 兵装 | 35口径30.5cm連装砲2基 |
| 常備排水量 | 9,476t |
| 計画速力 | 16knot |
| 姉妹艦 | なし |
| 最終状況 | 1905年,日本海海戦で水雷艇の夜襲攻撃により撃沈さる |
| 備考 |
●シソイ・ヴェリキイ SisoiVeliki
| 進水年 | 1894 |
| 兵装 | 35口径30.5cm連装砲2基 |
| 常備排水量 | 9,000t |
| 計画速力 | 16knot |
| 姉妹艦 | なし(ロスチスラフの準同型艦) |
| 最終状況 | 1905年,日本海海戦で水雷艇の夜襲攻撃により撃沈さる |
| 備考 |
●ロスチスラフ Rstislav
| 進水年 | |
| 兵装 | 25.4cm連装砲2基 |
| 常備排水量 | 8,800t |
| 計画速力 | 16knot |
| 姉妹艦 | なし(シソイ・ヴェリキイの準同型艦) |
| 最終状況 | 1922年解体 |
| 備考 | 黒海艦隊所属 ハーベイ鋼装甲 原油生焚きバーナー付きボイラを用いた世界初の艦. コーカサス油田の開発に関連した試作か? |
●アドミラル・セニャーヴィン AdmiralSeniavin
| 進水年 | 1894 |
| 兵装 | 45口径23.4cm連装砲2基 |
| 常備排水量 | 4,000t |
| 計画速力 | 16knot |
| 姉妹艦 | ゲネラル・アドミラル・アブラクシン |
| 最終状況 | 日本海海戦において姉妹艦と共に降伏.日本海軍の2等海防艦「沖島」となる. |
| 備考 | 海防戦艦に類別 |
以上,ソースは「世界の船 1981年版」(朝日新聞社,1981/7),p.16-17より.
日本海海戦では,これらの小型「戦艦」も殆どが出撃.殆ど全滅してしまった.悲壮.
【質問】
チェスマ級(1886年進水)の建造理由は?
【回答】
黒海艦隊再建のため.
同艦は初めて30口径30.5cm砲を主砲6門(前部に連装2基を並列,後部には中心線上に連装1基)としたバーベット艦.
常備排水量1万0,250t
計画速力15ノット.
集中防御のため,主砲とボイラー部分は艦中央部に集められていた.
改装を重ねた後,1922年退役.
以上,ソースは『世界の船 1981年版』(朝日新聞社,1981/7),p.16より.
【質問】
なぜ戦艦ノヴォロシースク Novorossiysk は爆沈したのか?
【回答】
1955/10/29のノヴォロシースク爆沈事件は,乗員609人が死亡するソ連海軍史上最大の沈没事件であり,同年12月,クズネツォフ総司令官が左遷される原因にもなったが,いまだに沈没原因は謎が残っている.
政府の事故調査委員会は,当時,砲弾は全て陸揚げされていたこと,船体の損傷は外部爆発によるものだったことから,第2次大戦中にドイツ軍が敷設した機雷に依るとしているが,敷設後10年以上経過した機雷説に疑問を呈する者も多く,英海軍の潜水工作員,あるいは戦艦を奪われた不名誉とする元イタリア海軍特殊部隊が艦底に爆薬を仕掛けたのでは?という説もある.
詳しくは「世界の艦船」2005年1月号,p.158-159(A.
V. Polutov著述)を参照されたし.
【質問】
ロシアのクレスタ型,カーラ型,ウダロイ級などといったクラスは,失敗作ではないか?
極度の対潜兵装重視で対艦ミサイル無しでは,ミサイル艇にすら太刀打ち出来ないのではないか?
ロシアもこのクラスは失敗と認め,のちに,ウダロイII型(ウダロイ級に対艦ミサイルを搭載したタイプ)が建造されているではないか.
【回答】
クレスタ型,カーラ型,クリヴァク型が建造された1970年代,ソ連海軍は,対艦攻撃任務を陸上基地航空隊,潜水艦,高速艇に委ねていただけですが何か?
1980年代に建造されたウダロイ級は,防空・対水上任務のソヴレメンヌイ級駆逐艦とペアで運用前提でしたが何か?
あと,これらの艦が建造されていた当時,西側海軍,特にアメリカ海軍や海上自衛隊にはミサイル艇は有りませんでしたが何か?
つーか1970年代には,西側の水上戦闘艦でも対艦ミサイル搭載しているのは,ほとんど有りませんでしたが何か?
こういうコトを言うヤツは,米スプルーアンス級駆逐艦は,就役当初,ハープーンSSMもシースパロー短SAMも20mmバルカンファランクスも無かったコトや,いしかり型DE,はつゆき型DDが就役するまで,海自護衛艦は対潜兵装重視だったコトを知らんのだろうナ・・・・
>ロシアもこのクラスは失敗と認め,のちに,ウダロイII型が建造されているではないか.
ウダロイII型(アドミラル・チャバネンコ)も対潜ミサイルは搭載しており,決して対潜任務を放棄したわけではない.
同型の対潜ミサイルは「ヴォドパート」(SS-N-16)と呼ばれ,533mm魚雷発射管から撃ち出されるので,「ラストルーブ(SS-N-14)」のようなデカイ発射機は必要ないわけだ.
「じゃあ最初から,ヴォドパート積めば良かったじゃないか」
って? 1980年代初頭には,まだ実戦配備されてませんでしたが何か?
1980年代初頭に,対潜ミサイル無し,モスキート対艦ミサイルのみ搭載のウダロイ級を造っておき,ヴォドパート実用化まで対潜ミサイル無しで居ろとでも?
話が飛ぶけど,ソヴレメンヌイ級が計画された時,同級に搭載が決まったモスキート対艦ミサイルを設計したラードゥーガ設計局と並ぶ対艦ミサイル設計チーム,チェロメイは海軍に
「(ソヴレメンヌイ級には)モスキートなんか採用しないで,ウチがこれから開発する超音速対艦ミサイル(のちのオーニクス/ヤーホント)を使って下さいよ」
と持ちかけたが,
「まだ影も形も無いミサイルなんか待っていられるか.ミサイルが出来るまで,956(ソヴレメンヌイ級)は対艦ミサイル無しで居ろとでも言うのか?,ドアホ」
と蹴られたそうな.まあ当然のコトだが.
ウダロイ級にも,同じコトが言えるだろうね.
【質問】
ソ連の原子力艦の原子炉の信頼性は?
【回答】
よく言われる,ソ連艦の原子炉の「危険神話」は崩壊している(笑).
ソ連の第一世代原子炉は,非常時の際のバックアップ装置,具体的には,原子炉の一次冷却装置が作動しなくなった場合の緊急冷却装置が無く,このため,一次冷却水漏れは,即座にメルトダウンを意味していた.
映画「K-19」では,艦内の水タンクと破損した一次冷却装置を溶接して繋ぎ,水を流し込んで原子炉を冷やすという手段が取られたが,これは,実際の事故でも同様.
この事故の後,「失敗をフィードバックして(笑)」第二世代以降の原子炉には,緊急冷却装置が導入される事になったわけだ.
さらに,第一世代原子炉は,炉心と燃料棒の寿命が短く,ほとんど毎年交換を必要としていたが,むろん第二世代以降は,寿命の延長が図られている.
第三世代原子炉(OK-650)では,10年以上になっており,第四世代(ボレイ型とヤーセン型)のKPMは,30年くらいにまで延長されている.
ち・な・み・に・第三世代原子炉(OK-650)は,一回も事故を起こしてません(笑)
ロシアの原子炉はヤバイ,放射線遮蔽が不充分,というのは,第一世代のヘボぶりが際立っていたために,そう言われるようになったと言っていいだろうね.
まあ「具体的なソース」は,東西冷戦時代に流行った
「ソ連北方艦隊の原潜乗りは一目で分かる.何故なら,暗闇で光るからだ」
とか
「ソ連の原潜乗りには,"子供が出来ない手当て"が支給されている」
などといったブラック・ジョークであると思われ(笑)
要するに,「木を見て森を見ず」「群盲,象を撫でる」でしか無いわけだ.
あと,アメリカの第一世代原潜が,ソ連に比べると事故は極めて少なかった事も,こういった「偏見」を助長するコトになった.
アメリカの場合は,周知のとおり,かのハイマン・リッコーヴァー提督が原子力艦艇部門のトップに座り,徹底的にビシビシやったので,事故は少なくなったんだが,残念なことに,ソ連には,リッコーヴァー提督のような人物がいなかった・・・
(まあ仮に居たとしても,クビになっていただろうけどね(笑))
リッコーヴァー提督は,ソ連初の原子力船「レーニン」も見学しており,その原子炉を見て「非常にお粗末な代物」と評した.
さらに,同氏が「レーニン」に乗っていた際に浴びた放射線の量は,アメリカの原子力艦船に乗っている時よりもかなり多かったと言われている.
(その割には,80過ぎまで生きていたが(笑))
ロシア海軍の将官には,原潜乗り出身者が多いけど,どっかのアホが言うように「放射線遮蔽が不充分」だったら,こいつらは皆早死にしているか,被曝症で早々に引退しているだろうが(笑)
ソ連崩壊時に海軍総司令官だったウラジミール・チェルナーヴィン元帥だって,「超ヤバイ」第一世代に乗っていたんだけどね,被曝症に悩まされているなどという話は聞いたコトが無いぜ.
ちなみに,ロシア海軍バルト海艦隊司令官で,原潜乗り出身のウラジミール・ワルエフ大将の経歴
http://www2.odn.ne.jp/~cae02800/russia/person/waluev.htm
「2女を有する」だってさ(笑)
あと,写真を見ても,禿げていないんだけど(笑)
この人には,「子供が出来ない手当て」は支給されなかったんだね(爆笑)
第二世代のソ連原潜でも原子炉事故は起きているが,こちらは,原子炉の欠陥云々ではなく,すべて乗員の操作ミスによるもの.
急速に拡大していくソ連原潜艦隊だったが,乗員の養成が追いつかず,訓練不充分のままで原潜に配属される将兵が多かったんだね.
例えば,我が日本国では,毎日毎日自動車事故が起きているが,だからと言って,日本車は欠陥だらけでダメ,とは言えまい?
それと同じコトだよ.
他に,軍用ではないが,チェルノブイリの大事故の印象も強いためと思われ.
【質問】
ロシアの戦闘艦等がよく被弾一発即誘爆みたいなこと言われてるんですが、実際被弾で誘爆するなんてことあるんですか?
【回答】
第一次世界大戦のユトランド海戦では3隻の英巡洋戦艦が、第二次大戦では同じく英巡洋戦艦フッドが命中弾により弾薬庫が誘爆して轟沈している。
いずれも数分で沈没し、1000名以上の乗員のうち数名しか生き残らなかった。
当時の英巡洋戦艦の欠点だった水平防御(甲板下にはられた装甲)の弱さ、防火対策の不備などが原因と言われている。
ロシア(旧ソ連)の艦艇についていえば、艦隊航空戦力を持たない旧ソ連海軍は,多数の対艦ミサイルによる飽和攻撃で敵を撃破するという戦術をとっていた。
このため,多くの艦艇は甲板上に多数のミサイルランチャーを配置しており、攻撃を受けた際に容易に誘爆するのではないかという指摘を西側軍事評論家から受けていた。
また,艦内に木製の内装などもあり,火災発生時に延焼しやすいという話もある。
ただ,実際に攻撃された艦艇はないので、あくまで推測の話だが。
さらに言えば,艦艇の生存にとって損害を受けたとき、その拡大をいかに防ぐかというダメージコントロールは重要であるが,旧ソ連(現ロシア)海軍については,乗員の練度の低さや士気の低下という問題が常に存在し、ダメコン能力も西側に劣っていると言われている。
(軍事板)
この件に関しての「ロシア側の公式見解(?)」は,以下のようになるらしい(笑)
1991年,「甲板上に多数のミサイル・ランチャーを配置」したロシア艦の代表格,ミサイル巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ(スラヴァ級)」がアメリカを訪問した際,アメリカ海軍の士官が,上記の点についてソ連側の士官に質問したが,返ってきた返答は,以下のようなものだったという.
「ああ,ご心配なく.
アンタ方のミサイルがこのフネに飛んでくる前に,このミサイルが,アンタ方に向かって飛んで行っているでしょうから,ココ(ミサイル・ランチャー)は空っぽになっていますよ」
(註:スラヴァ級に搭載されるバザリート(SS-N-12)対艦ミサイルの射程は550km,アメリカのハープーンを遥かに上回る)
また,1989年8月,ソ連太平洋艦隊の公開演習が行われ,西側報道陣も多数招待された.
日本からは,かの田岡俊次氏が行き,大型対潜艦(ミサイル巡洋艦)「タリン(カーラ型)」に乗り込んだ.
艦内の木製の内装を見て,田岡氏がソ連側の士官に上記の点を問いただしたら,
「鉄製では,居住性が悪くなりますからね.火災は出さないようにするのが一番ですよ」
という返答が返ってきたという.
これぞロシア流(笑)
【質問】
「コトリン」型駆逐艦「ブラヴィー」について教えられたし.
【回答】
駆逐艦「ブラヴィー」
Эскадренный миноносец
"Бравый"
は,西側では「コトリン」(Kotlin)型のコード名で知られる,プロジェクト56(проект
56)駆逐艦の1隻です.
1952年9月3日,海軍籍登録
1953年7月25日,ウクライナの第445造船所(61コムーナ・ザヴォート)で起工(建造番号1203)
しかし起工後に設計変更され,当時開発中の高射ロケット複合体「ヴォルナM」ЗРК
"Волна-М"(SA-N-1「ゴア」)の洋上テスト艦,プロジェクト56K(проект
56-К)として建造される事になりました.
1955年2月28日,進水
1956年1月9日,就役
同月28日,海軍旗を受領
本艦は,ソ連・ロシア海軍において,艦対空ミサイル(SAM)を搭載した初めての艦艇になります.
就役後は黒海艦隊に編入され,高射ロケット複合体「ヴォルナM」の洋上テストに従事しました.
かの有名な「ユナイテッド・ディフェンス(UNITED
DEFENCE)」では,本艦について,
>1960年代前期に本型の1隻(ブラヴィ) が,後部魚雷発射管と後部砲を撤去して
>SA−N−1SAMの連装発射機を設けて対空ミサイル艦となり
と書いていますが当然,これは間違いです.
本艦でテストされた「ヴォルナM」は,その後,
58型巡洋艦,
61型駆逐艦,
57A型駆逐艦,
1134型巡洋艦
に搭載されました.
1962年6月5日から8月24日に掛けては,セヴァストーポリを出発し,北方艦隊基地セヴェロモルスク,バルト艦隊基地バルチースクへ寄港し,またセヴァストーポリに戻るという長距離航海を実施しました.
その後,1960年代後期には,何隻かのプロジェクト56駆逐艦が,本艦と同様に高射ロケット複合体「ヴォルナM」を搭載する改装を受け,プロジェクト56Aとなりました.
西側では,本艦(プロジェクト56K)とプロジェクト56Aを合わせ,「SAMコトリン」(SAM-Kotlin)型と呼ばれました.
1976年8月24〜28日,ビサウ港(ギニア・ビサウ)訪問
1976年11月9〜12日,ルアンダ港(アンゴラ)訪問
1976年11月22〜27日,ラゴス港(ナイジェリア)訪問
1977年8月5〜9日,コンスタンツァ港(ルーマニア)訪問
1979年3月2日から1985年5月6日まで,セヴァストーポリのセヴモルザヴォートでオーバーホール.
1987年7月30日,兵装撤去作業開始
1987年8月6日,除籍.
2枚目:1974年撮影

4枚目:1975年4月撮影

5枚目:駆逐艦「ブラヴィー」

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/6/25(水) 午後 8:05
【質問】
ロシアの新型フリゲート「プロジェクト22350」について教えられたし.
【回答】
プロジェクト22350多用途フリゲート.
プロジェクト956(ソブレメンンヌイ級)の代替艦で,8,000tクラスの大型水上戦闘艦.
ただ,
http://warfare.ru/?lang=&catid=270&linkid=2544
によると,満載排水量は「4,500t」ないし「8,000t」となっている.
全長は「132(?)m」と書かれているが,これは排水量が4,500tの場合でしょう.
1番艦アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフは2006年2月2日起工,2009年就役予定
建造を担当するのも,956と同様のセーヴェルナヤ・ヴェルフィ(旧ジュダーノフ造船所).
ロシアが,この手の大型水上戦闘艦を建造するのは,ほぼ10年ぶりの事になる.
1番艦の価格は,約4億ドルと見積もられており,2009年就役予定.
956は防空・対水上任務のみで対潜能力は貧弱だったが,22350は,それに加え対潜任務もこなす「オール・パーパス艦」になるようだ.
主兵装はオーニクス対艦ミサイル(VLS),ウーラガン改対空ミサイル(VLS),メドヴェードカ対潜ミサイルで,新開発の130mm単装砲(A-192)を装備する.
(ちなみに,4億ドルというのは,中国に売却された956とほぼ同じお値段)
ソースはkojii.net.
完成予想図(下図)を見る限り,インドに輸出されたタルワー級とか,ロシア海軍向けのステレグーシュチィ級の拡大型といった外見ですが,さりげなく艦橋4面にフェイズドアレイレーダーが付いております.
アイランド頂上のレーダーは,フレガートMAE(左側の写真)のようです.
http://warfare.ru/?linkid=2339&catid=327
艦隊空ミサイルは,「ウーラガン」(SA-N-7)との事ですが,予想図では単装発射機は無いので,VLS(垂直発射機)に収納されるようです.
このミサイルは,もともと垂直発射タイプでは無いが,おそらくは,インドがこれから建造する改デリー級駆逐艦に搭載される「9M317ME」艦対空ミサイルと同型と思われます.http://www.bharat-rakshak.com/NAVY/Images/P15a.jpg
http://www.bharat-rakshak.com/NAVY/Images/P15b.jpg
「ウーラガン」系列のミサイルは,「オリェーフ」(バンドスタンド)という愛称の管制用レーダー(右側の写真)によって誘導されますが,管制予想図にはそれらしきモノは見当たりません.
艦橋4面のフェイズドアレイレーダーを使うんでしょーか・・・
竣工したら,「ロシア版イージス」などと言われるんだろうか・・・・

シア・クァンファ in mixi
ロシア海軍が建造中の新型フリゲート,プロジェクト22350には,超音速対艦ミサイルに加え,艦隊防空用ミサイルも搭載されます.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/1717972.html
22350型の艦隊防空ミサイルは,全くの新規開発ではなく,旧ソ連海軍時代のソヴレメンヌイ級ミサイル駆逐艦の「主砲」であるウーラガン(SA-N-7)の改良発展型になるようです.
ウーラガンは,中距離で巡航ミサイルなどの高機動目標を迎撃する為に開発されたエリア防空ミサイル・システムであり,ソ連海軍に配備されたのは1980年,その13年後(1993年)には,改良型のヨーシュ(SA-N-12)が配備されております.
これまでのウーラガン/ヨーシュ防空システムは,単装発射機3S90からミサイルを撃ち出す方式でしたが,22350型に搭載される発展型は,垂直発射機(VLS)からミサイルを撃つ方式になりました.
下の写真は,サンクト・ペテルブルク市で2005年6月29日〜7月3日まで開催された「IMDS(International
Maritime Defence Show)2005」で展示されたミサイルと垂直発射機の模型です.
この時には,海外輸出用モデルの9M317ME「シュチーリ-1」(9М317МЭ"Штиль-1")として展示されておりましたが,ロシア海軍用も基本的には同一と思われます.
(「シュチーリ」は,ウーラガンの輸出用名称)
この垂直発射機は,「3S90E.1」(3С90Э.1)という名前のようです.
これまでのロシアの回転型リボルバー方式の垂直発射機から打って変わり,西側風の箱型のVLSになっております.
セル数は36個です.
説明図を見ると,既存のウラガン/ヨーシュ搭載艦の単装発射機3S90も,3S90E.1垂直発射機への換装が可能という触れ込みのようです.
この図では,ロシア海軍のソヴレメンヌイ級駆逐艦アドミラル・ウシャコフ(旧ベスストラーシュヌイ)の写真を合成したものが載せられていますが.
従来の単装発射機3S90の場合,ミサイル収容数は24発でしたが,3S90E.1に換装すると,ミサイルを36発収納できるので,装弾数が1.5倍に増えるというメリットが有ります.
対空ミサイルの射程は,以前のウラガンが30km,ヨーシュでは50kmに延長されており,22350型に搭載される「垂直発射型ヨーシュ改」は,更に射程が延長される可能性も有ります.
9M317MEミサイルは,垂直発射機での運用を考慮した為か,従来のウラガン/ヨーシュ用のミサイル(9M38)に比べて「主翼」が大幅に小型化されております.
管制用レーダー(イルミネータ)は,従来のウラガン/ヨーシュ用のオリェーフ(フロントドーム)を使う事も出来ますが,ロシア海軍用の22350型は,完成予想図を見る限り,オリェーフらしき物は見当たらず,艦橋の4面フェーズドアレイレーダーでミサイル管制を行なうようです.
「シュチーリ-1」は,インド及び中国の新型艦でも採用されるようで,中国海軍の054A型フリゲートには36セルのVLSが,インド海軍のコルカタ級駆逐艦は前部24セル+後部24セルのVLSが装備されます.
ただし,中国及びインドの新型艦は,上記の管制用レーダー「オリェーフ」を搭載しており,当然,ミサイル管制はこれで行なう事になるでしょう.
その分,防空能力はロシアの22350型よりも劣る事になります.
:「シュチーリ-1」システムの概要図

垂直発射機「3S90E.1」

対空ミサイル「9M317ME」

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/3/31(土) 午後 5:25
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:新型フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は,2011年に進水する
【質問】
22350型フリゲートのプロトタイプはプロジェクト21956駆逐艦なのですか?
【回答】
ロシア陸海空軍兵器解説サイト「Warfare.ru」の22350型フリゲートのページ
http://warfare.ru/?lang=&catid=270&linkid=2544
では,プロジェクト21956駆逐艦が
「22350 prototype」(22350型のプロトタイプ)
と紹介されています.
(右側の上から2番目の写真)
確かに,この21956型は8,000トン級の大型艦であり,ロシア海軍次期フリゲート(のちの22350型)は,当初は8,000トン級の艦を考えていたという点で一致しますが,これがロシア海軍次期フリゲートの原型という事は有り得ない.
まず,この21956型の兵装は,のちの22350型とはぜんぜん違います.
22350型は,艦隊防空ミサイル「ヨジュ」(SA-N-12)の垂直発射ヴァージョンと超音速対艦巡航ミサイル「オーニクス」が主兵装となっております.
(22350型:http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/1717972.html)
これに対し21956型は,写真を見れば分かる通り,個艦防空ミサイル(短SAM)「クリノーク」(SA-N-9)と遷音速対艦巡航ミサイル「クラブ」を搭載しています.
(21956型:http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/9949727.html)
ロシア海軍次期フリゲートは,元々はソヴレメンヌイ級防空ミサイル駆逐艦の代替として計画された以上,短SAMしか装備しないという事は有り得ない.
22350型のプロトタイプならば,当然,艦隊防空用SAMを装備していなければならないはず.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/16741929.html
対艦ミサイルにしても,なぜ,ロシア海軍の次期主力対艦ミサイルである「オーニクス」を搭載しないのか.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/13541274.html
そもそも21956型は,写真を見ても分かるように,プロジェクト1155.1型(ウダロイII型)駆逐艦をステルス風に手直しした艦であり,基本的にはウダロイ級とあんまり変わらない.
21世紀初頭,ロシア海軍が15年ぶりに大型水上戦闘艦を新規建造しようと言うのに,1980年代に建造された艦を多少手直ししたモノしか設計出来ない程,セヴェルノイェ設計局は無能だろうか?
また,そんなモノで「お茶を濁す」事を,そもそも,ロシア海軍が許すだろうか?
〔略〕
22350型の原型である「8,000トン級次期フリゲート」の設計原案は存在するだろうが,それは,上記の21956型では無い.
おそらくは,22350型を大型化したようなフネだったのではなかろうか.
対艦ミサイルは同じ「オーニクス」だと思われるが(ただし,ミサイル搭載数は22350型よりも多かっただろう),艦隊防空ミサイルは,22350型のヨーシュ改ではなく,キーロフ級4番艦ピョートル・ヴェリキーが装備している「フォールトM」の改良型だったかもしれない.
22350型と同じヨーシュ改だったとしても,VLSは前後に装備されていただろう(22350型は前部のみ).

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/4/14(土) 午前 11:15
【珍説】
(ウダロイ)II型では魚雷発射管から,対潜ミサイルSS-N-15スターフィッシュの発射も可能
多田智彦 in 『軍事研究』2007年8月号
【事実】
II型の魚雷発射管から撃ち出せるのは,SS-N-16スタリオン(533mm型)ですが何か?
どういうわけか西側では,
・ロシアで「ヴェテル」と呼ばれる,650mm魚雷発射管から撃ち出す対潜ミサイル
と,
・「ヴォドパート」と呼ばれる,533mm魚雷発射管から撃ち出す対潜ミサイル
の両方に,SS-N-16スタリオンのコード名が付けられているんだが,この辺りを知らない「専門家」は結構多いね.
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/7/15(日) 午後 10:33
【質問】
「アドミラル・ザハロフ」の略歴を教えられたし.
【回答】
ウダロイ級大型対潜艦の4番艦アドミラル・ザハロフАдмирал
Захаровは,
1979年7月11日,建造承認,海軍籍に登録.
1981年11月16日,ヤンタリ・ザヴォート(カリーニングラード市)にて起工.
1982年11月4日進水,1983年12月30日就役.
1984年1月18日,太平洋艦隊に編入.
本艦で初めて「キンジャール」個艦防空ミサイル複合体(SA-N-9)がフル装備されました.
(8連装垂直発射機×8基,管制用レーダー×2基)
1987年11月29日〜12月3日,ボンベイ(インド)訪問.
1988年5月12〜16日,朝鮮共和国の元山を訪問.
1988年9月7日から1989年4月3日に掛けてペルシャ湾に展開.
ソ連邦解体後も稼働状態に維持されていたのですが,1992年2月17日11時,ウラジオストク付近で機関室(ガスタービン機械室)から出火しました.
これは,本来ならば交換時期に達していた本艦のガスタービン機関が海上で故障し,本来ならば入港後に修理に取り掛かるべきなのに,海上に居る内に直そうとして失敗した為でした.
交換すべきガスタービンを使い続けた艦隊か,故障したタービンを直そうとして失敗した水兵か,規則に反して海上での修理を命じた本艦の士官のいずれに責任を帰すべきなのかはさておき,火災は翌2月18日朝に鎮火するまで22時間以上に渡って燃え続けました.
しかし,本艦乗員と太平洋艦隊の他の艦の将兵が被害極限に努めた結果,弾薬庫へ引火・爆発して沈没という最悪の事態は回避できました.
よくロシア・ソ連海軍はダメージコントロールが下手などと言われますが,現実にはこのようにダメコンが成功して全損を避けられるケースも有ったのです.
偏見だけで物事を決め付けない方がいいと言う良い見本ですね(^^;
本艦は修理すれば復帰可能なレベルの損傷であり,艦隊はそのつもりでしたが,財政難により修理費(3億ルーブルと見積もられた)が捻出できず,1994年7月5日,除籍されました.
アドミラル・ザハロフは,1994年9月29日,ドック入りしました.
しかしそれは修理のためではなく,他の同型艦用に使える部品を剥ぎ取る為でした・・・
なお,本艦の舷側番号は,以下のように変遷しております.
1984年:443
1987年:441
1988年:464
1990年:541
1991年:501
1993年:513
1,2枚目:レニングラードに停泊中のアドミラル・ザハロフ(1985年撮影)


3枚目:東海を航行中のアドミラル・ザハロフ(1987年12月21日撮影)

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/6/4(月) 午後 6:26
【質問】
「ケルチ」について教えられたし.
【回答】
プロジェクト1134B「ベールクトB」大型潜艦(1970年代に7隻建造)の3番艦「ケルチ」Керчьは,黒海沿岸ニコラーエフ市の61コムーナ工廠(第445造船所)で建造.
1971年4月30日起工,
1972年7月21日進水,
1974年12月25日就役.
1975年1月23日,黒海艦隊に編入.
1976年,本艦は,艦長ユーリー・G・ゲイセフ2等海佐の下,地中海で6ヶ月に渡り作戦行動を行なった.
1984年8月10〜14日,ヴァルナ(ブルガリア)訪問.
1989年6月28日〜7月2日,イスタンブール(トルコ)訪問.
1989年8月11〜15日,再びヴァルナ(ブルガリア)訪問.
本艦は,1980年代後半にメイン対空レーダーを,新開発のMR-700「ポドベレゾヴィク」(МР-700"Подберезовик")に換装し,黒海で海上テストが行われた.
このレーダーは,西側では「フラット・スクリーン」Flat-Screenというコード名を付けられた.
しかし,「ポドベレゾヴィク」のテスト中にソ連邦が解体され,この新型レーダーが他のロシア・ソ連艦艇に搭載される事は無かった.
1991年12月末のソ連邦解体に伴い,黒海艦隊所属艦艇の活動は低下したが,早くも1992年4月には,本艦を旗艦とするCIS(独立国家共同体)艦隊が地中海に展開し,黒海艦隊の健在ぶりを示した.
ロシア海軍の他の艦隊が,新たな海軍旗(聖アンドレイ旗)を掲げたのに対し,ロシアとウクライナで帰属が争われている黒海艦隊所属艦には,まだソ連海軍旗(赤星旗)が翻っていた.
本艦を初めとするロシア黒海艦隊所属艦が聖アンドレイ旗を掲揚するのは,1997年5月のロシア・ウクライナ間の合意を待たなければならなかった.
本艦は,1994年4月27日から1997年6月12日まで,黒海艦隊の旗艦を務めた.
1998年11月,A・コフシャルヤ少将が座乗するケルチは,フランスのカンヌ及びイタリアのメッシナを訪問した.
1999年4月初頭,NATO軍のユーゴスラヴィア(コソボ)空爆(Operation"Allied
Force"1999年3月24日〜6月10日)に際し,ケルチは,他のロシア黒海艦隊所属艦と共にアドリア海へ展開した.
2003〜2004年,セヴァストーポリでオーバーホール.
2005年1月11日,ノヴォロシースク海軍基地へ移動,9月初頭まで同地で修理.
同年9月12日,セヴァストーポリへ帰港.
2006年初頭から艦隊へ復帰し,最近では,2007年9月6日に黒海で対潜ミサイル発射演習を行なった.
2007年11月初頭にも黒海で演習を行ない,11月9日にセヴァストーポリへ帰港している.
大型潜艦「ケルチ」は,黒海艦隊の第30水上艦艇師団・第11対潜艦旅団に所属し,今もなお,稼働状態にある.
ソ連邦解体により,日の目を見ないまま終わるかに見えた新レーダー「ポドベレゾヴィク」は,2000年代に入り,インドに売却される航空巡洋艦「アドミラル・ゴルシコフ」への装備が決まり,「ケルチ」におけるテストが,ようやく実を結ぶ事になった.
なお,本艦の舷側番号は,以下のように変遷している.
524(1974年)
529(1975〜76年)
534(1977年)
703(1978年)
715(1979〜80年)
703(1985年)
708(1987年)
717(1989年)
711(1990年)
713(2000年〜)
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/11/14(水) 午後 4:38
本艦は,ロシア海軍の1134B型で唯一,稼働状態にある艦です.
1134B型は,本艦の他,オチャコフも海軍籍に有りますが,オチャコフは長期修理中です.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/18471247.html
下の3枚の写真は,2007年11月9日午後1時頃に撮影された最新のもので,ちょうどセヴァストーポリへ帰港するところを捉えた写真です.
〔略〕
ケルチは就役から30年以上のオールドタイマーですが,けっこう活発に動いているようです.



Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/11/13(火) 午後 6:08
【関連画像】
「ロシア・ソ連海軍」:カーラ型ミサイル巡洋艦「ケルチ」近影(2008年1月)
「ロシア・ソ連海軍」:カーラ型ミサイル巡洋艦「ケルチ」近影(2008年9月2日)
【質問】
「ペトロパヴロフスク」の略歴を教えられたし.
【回答】
プロジェクト1134B(カーラ型)大型対潜艦ペトロパヴロフスクПетропавловскは,
1972年1月4日建造承認,海軍籍に登録.
1973年9月9日,ウクライナ共和国の61コムーナ・ザヴォート(ニコラエフ北造船所)で起工.
1974年11月22日進水,
1976年12月29日就役.
1979年2月24日〜7月3日に掛けて黒海から極東方面に回航,太平洋艦隊配備.
この時,同時に「空母」ミンスク,「強襲揚陸艦」イワン・ロゴフも回航され,日本中が大騒ぎになりました.
その後は,日本周辺で行動しました.
1986年10月9日から1990年2月12日までウラジオストクの「ダーリ・ザヴォート」でオーバーホール.
1991年8月に『世界の艦船』編集長・木津徹が取材の為にウラジオストクを訪れた際には,本艦に乗艦して太平洋艦隊の公開演習を取材しました.
この時,木津編集長は,本艦のガスタービン機関の静粛さに感心し,艦内には木材が多く使われている事に驚きました.
この当時,カーラ型がガスタービン機関である事は判明していましたが,その形式が"COGOG"なのか"COGAG"なのかまでは分かっていませんでした.
ちなみに,"COGOG"とは,"COmbined
Gas turbine Or Gas turbine"の略で,巡航時と全速時で別々のガスタービンを動かす方式.
"COGAG"とは,"COmbined Gas
turbine And Gas turbine"の略で,巡航時には一部のガスタービンを運転し,全速時には全てのガスタービンを運転する方式です.
カーラ型は,巡航用タービン2基とブースト用タービン4基を搭載している所までは分かっていましたが,それをどのように運転するのかまでは分かっていなかったのです.
(この場合,COGOGならば,巡航時には巡航タービン2基だけを動かし,全速時にはブースト用タービン4基だけを動かす事になるが,COGAGならば,巡航時には巡航タービン2基だけを動かし,全速時には巡航タービン2基及びブースト用タービン4基を動かす事になる)
そこで木津編集長は,ペトロパヴロフスクの士官に
「この艦が全速力の時に運転するガスタービンは何基ですか?」
と尋ね,
「6基(全て)です」
という答えが返ってきたので,同型はCOGAGである事が判明しました.
(もっとも,ロシア・ソ連のガスタービン推進艦でCOGOG方式を採用しているタイプは在りませんが)
1980年代後半にオーバーホールを受けていた事もあり,ソ連邦解体後も稼働状態に有りましたが,財政難の為,1994年6月には予備役に編入されました.
太平洋艦隊には,もう1隻カーラ型(タリン/ウラジオストク)が居たのですが,ソ連邦解体以前に,非稼働状態となっておりました.
ソ連邦解体後,太平洋艦隊から大型水上艦艇が次々と姿を消していく中,本艦だけは予備役編入後も良好な状態に維持され続け,ウラジオストクの太平洋艦隊司令部ビルの前の泊地に停泊していました.
この為,当時の西側では,本艦は現役で稼働状態に有ると見られていました.
1996年7月のロシア海軍創設300周年記念観艦式の際には,日本などの外国艦艇がウラジオストクを訪問しましたが,この時,本艦はホストシップとして外国艦を出迎えました.
これが,ペトロパヴロフスクの最期の花道となりました.
翌1997年6月,本艦はスクラップとしてインドに売却され,同国に曳航されて行きました.
1枚目:地中海を航行中のペトロパヴロフスク(1978年撮影)

4枚目:日本海を航行中のペトロパヴロフスク(1982年5月撮影)

6枚目:日本海を航行中のペトロパヴロフスク(1984年5月23日撮影)

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/5/29(火) 午後 8:27
【質問】
「クリヴァク」型フリゲートについて教えられたし.
【回答】
西側では「クリヴァク」型フリゲートとして知られる,プロジェクト1135/1135M「ブレヴェストニク」型警備艦は,1970年代から1980年代初頭に掛けて合計32隻が建造された,艦首の「メチェーリ」(SS-N-14)対潜ミサイル4連装発射機を主兵装とする対潜任務艦です.
当時のソ連艦艇にしてはスッキリした外見から「ハンサム・クラス」とも呼ばれました.
「ブレヴェストニク」は,
原型の1135(クリヴァクI)型が21隻,
小改正型の1135M(クリヴァクII)型が11隻
建造されました.
そして2007年5月現在,ロシア海軍籍に留まっている「ブレヴェストニク」は,この4隻だけです.
[1135型]
・801:ラドヌイЛадный(1980年就役,黒海艦隊)
・702:ピルキィПылкий(1978年就役,バルト艦隊)
[1135M型]
・731:ネウクローチムイНеукротимый(1978年就役,バルト艦隊)
・808:プイトリーヴイПытливый(1982年就役,黒海艦隊)
というわけで,黒海艦隊とバルト艦隊に2隻ずつ残っているだけです.
太平洋艦隊と北方艦隊の所属艦は,2005年までに全て除籍されました.
1135型のピルキィは,1980年代末に近代化改装を受け,艦橋頂上部のレーダーを「フレガートMAE」(ハーフプレート)に換装,RBU-6000ロケット爆雷発射機を撤去してウラン対艦ミサイル4連装発射筒を装備する予定でしたが,実際には対艦ミサイルは搭載されず,スペースが設けられただけに留まっています.
同様の改装を受けた艦はもう1隻有りましたが,2005年に除籍されました.
上の4隻は,全艦が稼働状態に維持されており,当分の間は現役に留まり続けるものと思われます.




Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/5/27(日) 午前 8:50
【質問】
「ドルズヌイ」について教えられたし.
【回答】
現在,モスクワ郊外ヴォルガ川で記念艦となっている警備艦「ドルズヌイ」Дружныйは,1970年代に大量建造されたプロジェクト1135の1隻です.
西側ではクリヴァクI型フリゲートとして知られています.
カリーニングラード市のヤンタリ・ザヴォートで1973年10月12日起工.
1975年1月22日進水.
1975年9月30日就役.
1975年10月25日,バルト艦隊に編入.
1984年3月28日〜4月4日まで海軍演習「アトランチカ-84」に参加.
1988年7月1日から1992年1月21日に掛けてヤンタリ・ザヴォートでオーバーホール実施.
1992年7月26日,ドルズヌイ艦上に,それまでのソ連邦海軍旗に代わり,新たに制定されたロシア海軍旗(聖アンドレイ旗)が掲揚されました.
1993年6月1〜5日,スペインのカジス港を訪問.
1994年,NATO諸国海軍と合同演習を実施.
1981年及び1998年には,対潜水艦訓練に関して海軍最優秀と認められ,海軍総司令官から最優秀賞を授与されました.
2003年に除籍された後,ヤンタリ・ザヴォートで改装され,記念艦としてモスクワ郊外のヴォルガ川に係留,公開されています.
2005年3月27日撮影

2005年7月23日撮影


Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/10/27(土) 午後 7:21
【質問】
ベズザヴェトニィの略歴を教えられたし.
【回答】
ソ連(ロシア)海軍警備艦ベズザヴェトニィБеззаветныйは,1970年代に大量建造されたプロジェクト1135警備艦(クリヴァク型)の1艦です.
ウクライナのケルチ市にあるカミシュ・ブルン工廠(ボリス・ブートマ名称記念ザリフ工廠)で建造され,
1976年5月28日起工,
1977年5月7日進水,
1977年12月30日就役.
1978年2月17日,正式にソ連海軍黒海艦隊に編入.
その後,主に黒海で活動しました.
1987年3月26日〜31日に掛けてトルコのイスタンブールを訪問
1988年2月12日には,黒海に侵入したアメリカ海軍のタイコンデロガ級ミサイル巡洋艦ヨークタウンとスプルーアンス級駆逐艦カロンに対し,抗議の意味でわざと接触するという荒業をやってのけ,米海軍の度肝を抜きました.
このときの写真

を御覧になればお分かりの通り,ギリギリで舷側を擦り付けておりますが,一歩間違えば大事故に繋がる危険行為であり,よほど熟練した操艦技術が必要です.
その後,ソ連邦は解体され,本艦もロシアとウクライナが所有権を争う事になり,身動きが取れなくなりました.
ロシアとウクライナの交渉の結果,本艦はウクライナに譲渡される事になり,1997年8月1日,ウクライナ海軍警備艦U134ドニプロペトロヴスクДнiпропетровськと改名されました.
しかしウクライナ海軍は本艦を行動可能状態に維持する事が出来ず,結局,本艦は,ウクライナ軍艦としては一度も外洋に出る事は無く,港で錆び付き,朽ち果てるままにされました.

2004年4月にはウクライナ海軍籍から除籍.
翌2005年3月26日,セヴァストポリ沖に曳航され,自沈処分されました.
4〜8枚目:自沈するドニプロペトロヴスク(2005年3月26日撮影)





Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/5/25(金) 午後 11:40
【質問】
クリヴァクI型フリゲート「ラードヌイ」について教えられたし.
【回答】
本艦は,プロジェクト1135警備艦としてケルチ市のザリフ(カミシュ・ブルン)工廠で建造された.
1978年2月17日,海軍籍に登録
1979年5月25日起工
1980年5月7日進水
1980年12月29日就役
1981年2月25日,黒海艦隊に編入.
1981年8月7日〜10日,ブルガリアのヴァルナ訪問
1996年6月18日〜22日,ギリシャのピラウ訪問
1991年及び1993年, 対潜水艦戦闘優秀賞を海軍総司令官から授与.
1994年,砲術優秀賞を海軍総司令官から授与.
1994年,バルト海に回航され,NATO海軍との合同演習に参加.
1995年5月8日, サンクト・ペテルブルクの大祖国戦争勝利50周年記念パレードに参加.
その後,黒海へ戻ったが,ロシアとウクライナが帰属を争う黒海艦隊所属艦艇は,旧ソヴィエト連邦海軍旗を掲げざるを得ず,本艦も例外では無かった.
黒海艦隊帰属問題が決着した後の1997年7月27日,本艦は,ようやく旧ソヴィエト連邦海軍旗を降ろし,ロシア海軍の聖アンドレイ旗を掲げた.
NATO軍のユーゴスラヴィア(コソボ)空爆(Operation"Allied
Force"1999年3月24日〜6月10日)最中の1999年4月,他の黒海艦隊所属艦と共にアドリア海に進出.
2005〜2006年,セヴァストポリでオーバーホール.
2007年8月初頭,NATO海軍の作戦に参加する為,地中海へ進出.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/24241721.html
「ラードヌイ」は,現在もロシア黒海艦隊の現役艦として稼働状態にある.
2枚目:セヴァストポリのラードヌイ(1996年撮影)

5枚目:浮きドックで修理中のラードヌイ(2007年2月25日撮影)

6枚目:セヴァストポリのラードヌイ(2007年4月4日撮影)

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/3/30(日) 午後 9:20
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:クリヴァクI型フリゲート「ラードヌイ」近影・その1(2008年4月8日)
「ロシア・ソ連海軍」:クリヴァクI型フリゲート「ラードヌイ」近影・その2(2008年4月16日)
【質問】
クリヴァクI改型「プイルキィ」について教えられたし.
【回答】
ロシア海軍バルト艦隊所属のプロジェクト11352警備艦「プイルキィ」Пылкийは,元々はプロジェクト1135原型(クリヴァクI型)に属する艦でしたが,1987年2月から1993年7月に掛けて近代化改装が行われ,プロジェクト11352(クリヴァクI改型)となりました.
主な改装箇所は,以下の通りです.
(1枚目の図を参照)
・艦橋前のRBU-6000ロケット爆雷発射機を撤去,「ウラン」対艦ミサイル搭載スペース(架台)を設置
・艦橋頂上部のメインレーダーを「フレガートMAE」に換装
・艦首および艦尾のソナーを換装
2枚目以降の写真は,2003年6月末,サンクト・ペテルブルク市で撮影されたものです.
なお,「Yahoo!ブログ」で一度にアップできるファイル容量の制限の為,4回に分けて掲載します.



Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/4/30(水) 午後 8:20
【関連リンク】
クリヴァクI改型フリゲート「プイルキィ」その2
クリヴァクI改型フリゲート「プイルキィ」その3
クリヴァクI改型フリゲート「プイルキィ」その4
【質問】
最後のカシン型「スメトリーヴイ」について教えられたし.
【回答】
1962年から1973年に掛けて20隻が竣工した旧ソ連海軍のプロジェクト61「アリバトロス」Альбатрос大型対潜艦(警備艦)は,西側では「カシン」型ミサイル駆逐艦として知られています.
1970年代には6隻が,対艦ミサイルを搭載するなどの改装を受け,プロジェクト61M,西側コード名「カシン改」型となりました.
ほとんどの艦が,ソ連邦解体まで在籍しておりましたが,1990年代には次々と退役していきました.
なお,プロジェクト61(カシン型)の類別は当初「警備艦」でしたが,1966年5月,「大型対潜艦」に変更され,1992年1月,また「警備艦」に戻されました.
黒海艦隊には,1990年代後半になっても4隻が在籍していたのですが,これらの艦も,90年代末から2000年代初頭にかけて次々と退役しました.
そして,最後に残った1隻が,「スメトリーヴイ」でした.
「スメトリーヴイ」は
1966年7月15日に起工,
1967年8月26日に進水し
1969年9月25日に海軍に引き渡され,
同年10月21日に黒海艦隊に正式に編入されました.
その後の主な活動は,以下の通りです.
・1973年3月6〜12日:シリア訪問
・1973年9月26日〜10月1日:スプリット(ユーゴスラヴィア)訪問
・1974年8月9〜13日:ヴァルナ(ブルガリア)訪問
・1980年6月26日〜7月1日:チュニス(チュニジア)
本艦は,対艦ミサイル搭載などの改装を受ける事は有りませんでした.
1987年2月19日より,セヴァストポリの工廠でオーバーホールに入りましたが,1990年には,「01090」計画と呼ばれる近代化改装を受ける事になりました.
この「01090」改装は,以下のような内容でした.
・後部76mm連装砲を撤去し,MG-325「ヴェガ」曳航式可変深度ソナー(VDS)を搭載
・3M24「ウラン」(SS-N-25)対艦ミサイル4連装発射筒2基を搭載
1970年代に61M改装を受けなかった本艦は,この「01090」改装により,ようやく対艦ミサイルによる対水上打撃力が付与されました.
MG-325「ヴェガ」は,1135M(クリヴァクII)型にも装備されているVDSです.
ただ,VDSを装備したと言っても,本艦の対潜兵装は,1基の533mm5連装魚雷発射管から撃ち出す対潜魚雷(TEST-71など)と,2基のRBU-6000対潜ロケット爆雷12連装発射機のみであり,いわゆる「対潜ミサイル」の類は搭載していないので,対潜索敵能力が上がっただけに留まっています.
「ウラン」対艦ミサイルは,どちらかと言えばロシア海軍用よりも輸出用であり,ロシア海軍では今のところ,本艦とカスピ小艦隊のフリゲート「タタールスタン」にしか搭載されていません.
改装されたといっても,対空ミサイルは従来のままの「ヴォルナM」(SA-N-1)なので,対空能力は強化されていません.
このミサイルは今では完全に旧式化しており,「無いよりはマシ」といった程度の能力しか有りません.
せめて個艦防空ミサイル(短SAM)か近接防御システム(CIWS)くらい搭載すべきだったかと.
改装を受けた本艦は,1997年に現役復帰.
翌1998年,コーカサス沿岸に派遣.
1999年4月には,ユーゴスラヴィア沖のアドリア海に派遣.
2000年代の主な行動は,以下の通りです.
・2003年2〜4月:インド洋に派遣
・2003年9月:イタリア,ギリシャ訪問
・2004年9月:マルタ,トルコ,イタリア訪問.イタリア海軍と合同演習実施.
・2004年11月:地中海で行われたNATO演習に参加.シリア訪問.
その後,2006年8月から,ノヴォロシスクでオーバーホールに入っております.
今年(2006年)で艦齢37年の大ベテランですが,ロシア海軍は,まだまだ使うつもりのようです.
なお,2006年12月現在,"Google Earth"では,セヴァストポリとノヴォロシスクの2ヶ所に「スメトリーヴイ」が写っていたりします.
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2006/12/25(月) 午後 8:27
1〜2枚目は2007年3月31日,3枚目は4月8日にセヴァストポリで撮影された写真です.
2枚目の写真に写っている4連装の円筒が,「ウラン」(SS-N-25)対艦ミサイル発射筒です.
1969年9月25日就役のオールドタイマーですが,御覧の通り,艦の状態は極めて良好であり,当面の間,現役に留まるようです.



Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/5/4(金) 午後 9:26
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:演習中のスメトリーヴイ(2008年1月23日)
「ロシア・ソ連海軍」:カシン型スメトリーヴイ近影(2008年1月28日)
「ロシア・ソ連海軍」:カシン型「スメトリーヴイ」近影(2008年3月14日)
【質問】
プロヴォルヌイの略歴を教えられたし.
【回答】
プロジェクト61(カシン型)大型対潜艦プロヴォルヌイПроворныйは,ウクライナ沿岸のニコラーエフ市にある61コムーナ造船所で建造.
1961年2月10日起工
1962年3月23日海軍籍編入
1962年4月11日進水
1964年12月25日就役
1965年1月22日黒海艦隊編入
就役後は黒海艦隊所属艦としてエジプトを3回訪問,シリア訪問,更にはフランスのマルセーユを訪問するなど地中海で積極的に行動しておりました.
その後,本艦は,1970年代に計画されたプロジェクト956駆逐艦(ソヴレメンヌイ級)に搭載される艦隊防空ミサイル複合体「ウーラガン」の先行試作艦に選ばれ,1974年3月23日から1975年4月3日に掛け,セヴァストポリ工廠にて「ウーラガン」SAMシステムの試作品搭載工事を行われました.
ソ連海軍は,新しい艦載兵器を開発すると,まず,既存の艦を改造して試作品を搭載し,入念に洋上テストを行った後で正式採用するという慎重な方法を採っておりました.
(従って,中にはテストの結果が芳しくなく,試作のみで正式採用されなかった兵器も有りました)
61型は艦前後に「ヴォルナ」艦隊防空ミサイル(SA-N-1)発射機を装備していたのですが,本艦はこれを2基とも撤去し,代わりに「ウーラガン」対空ミサイル発射機を搭載しました.
ただしウーラガン発射機は,艦後部に1基のみが搭載され,艦前部は空きスペースとなりました.
工事完了後,本艦は「ウーラガン」のテストを開始しました.
1976年11月5日,本艦は「プロジェクト61E」と改名されました.
1977年2月1日から1978年11月20日にもドック入りしております.
その後,再び「ウーラガン」の洋上テストに従事しました.
本艦で数年にわたって洋上テストを行った「ウーラガン」複合体は,1980年12月に1番艦が就役したソヴレメンヌイ級駆逐艦に搭載されました.
なお,一部で,本艦は1981年から「ウーラガン」のテストを行ったなどと書いている所が有りますが,上記の通り,それ以前からテストを行っています.
1981年には,一時期,北方艦隊に転属しましたが,翌1982年,再び黒海艦隊に編入されました.
本艦はその後,1987年4月1日から1988年3月21日に掛けてオーバーホールを受けましたが,その2年後の1990年8月21日には予備役編入.
同1990年12月30日,除籍されました.
それから数年後の1993年2月に解体.
956型は,もともとは61型の後継として計画された艦ですが,本艦は61型と956型の「橋渡し」的役割を果たしたと言えるでしょう.
1枚目:「ウーラガン」SAMシステムを搭載したプロヴォルヌイ

2枚目:プロヴォルヌイ前部のSAM搭載スペース(1977年撮影)

3枚目:プロヴォルヌイ後部の「ウーラガン」発射機3S90(1978年撮影)

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/4/30(月) 午後 7:35
【質問】
カーラ型「オチャコフ」について教えられたし.
【回答】
オチャコフОчаковは黒海艦隊所属のプロジェクト1134B(カーラ型)大型対潜艦で,
1969年12月19日起工
1969年12月25日,海軍籍に入籍
1971年4月30日進水
1973年11月4日就役
1973年11月28日,黒海艦隊編入
その後,黒海艦隊所属艦として活動してきましたが,1990年以降,セヴァストポリ工廠でオーバーホールされる事になりました.
それから16年以上が経ちましたが,写真の通り,まだ修理中です.
しかしながら,工事途中で資金不足により修理を断念し,除籍されたロシア海軍艦艇は数え切れない程存在しますが,本艦は,どういうわけか除籍される事も無く,今でも「現役」という事になっています.
書類上,本艦は,黒海艦隊の第30水上艦艇師団・第11対潜艦旅団に所属しています.
艦首にも,本艦が海軍籍に有る事を示すロシア海軍旗(聖アンドレイ旗)がしっかりと翻っています.
ロシア海軍は,まだ本艦を修理して使う事を諦めていないようです.
むろん,西側では,本艦はとっくに退役した事になっておりますが・・・
1枚目:洋上航行中のオチャコフ(1990年撮影)

5枚目:修理中のオチャコフ(2005年7月20日撮影)

6枚目:修理中のオチャコフ(2005年7月20日撮影)

9枚目:修理中のオチャコフ(2006年12月15日撮影)

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/4/29(日) 午後 8:30
【関連画像】
「ロシア・ソ連海軍」:カーラ型ミサイル巡洋艦オチャコフ近影(2008年2月9日)
「ロシア・ソ連海軍」:カーラ型ミサイル巡洋艦オチャコフ近影(2008年4月16日)
「ロシア・ソ連海軍」:カーラ型ミサイル巡洋艦オチャコフ近影・その1(2008年9月20日)
「ロシア・ソ連海軍」:カーラ型ミサイル巡洋艦オチャコフ近影・その2(2008年9月20,21日)
【質問】
太平洋艦隊旗艦「ワリャーグ」について教えてください.
【回答】
太平洋艦隊に所属する行動可能な水上戦闘艦の中で最も大型であり,同艦隊の旗艦となっている親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」
(満載排水量11,490t,全長186m)
(註:「在籍」だけしている艦艇も含めれば,満載排水量26,400tの原子力巡洋艦アドミラル・ラザレフが太平洋艦隊所属艦の中で最大になりますが,同艦は予備役保管中であり,行動可能な状態にはありません)
艦橋の両側に並べられた大型の長距離対艦ミサイル「バザリート」(SS-N-12)と煙突の後ろの垂直発射機に収められた長距離対空ミサイル「フォルト」(SA-N-6)を主兵装とする打撃巡洋艦です.
「Варяг(Varyag)」は,英語で言う「ヴァイキング」(Viking)に相当する単語です.
ロシア海軍にとっては由緒ある艦名らしく,「ワリャーグ」の名を冠した艦は,これまでに未完成艦を含め4隻有ります.
・初代:帝政ロシア海軍の巡洋艦.1901年竣工,1904年,韓国仁川沖で自沈
その後,日本に捕獲され「宗谷」と改名,1916年,ロシアに返還
・2代目:1965年に竣工した58(キンダ)型ロケット巡洋艦.太平洋艦隊に配備.1990年除籍
・3代目:1985年に起工した1143.6型重航空巡洋艦(改アドミラル・クズネツォフ級).
ソ連邦解体により1992年工事中止,
1998年,スクラップとして中国に売却,2001年,中国の大連港に回航.
そして「4代目」となるのが,現在のロケット巡洋艦「ワリャーグ」です.
奇しくも,この名を付けた艦は,全て極東方面に縁が有るようです.
本艦は1164型「スラヴァ」級の3番艦で,1979年7月31日起工,1989年12月25日に就役.
就役当初の名前は「チェルボナ・ウクライナ」でした.
1990年2月,極東方面に回航されましたが,当初は,カムチャツカ方面に配備されていた為,日本近海で視認される事は有りませんでした.
ソ連邦解体後もカムチャツカに駐留しておりましたが,1995年頃には「ワリャーグ」と改名され,ウラジオストクに戻り,ロシア太平洋艦隊の旗艦となりました.
翌1996年7月のロシア海軍創設300周年記念観艦式で,久々に西側にその姿を見せました.
1997年には,日露戦争で沈んだ「ワリャーグ」慰霊祭のため韓国仁川沖へ行きました.
1999年には小火災事故を起こし,ウラジオストクの艦船修理工場ダーリ・ザヴォートで修理.
修理後,中国の上海を訪問.
その後,どういうわけか西側では,本艦は行動可能状態に無いと見られておりました.
日本でも,かの有名な軍事評論家・田岡俊次が
「ロシア太平洋艦隊の行動可能な大型艦は2隻」
などとアチコチに書いており,それを鵜呑みにする人も多かったようです.
むろん,この「2隻」に「ワリャーグ」は含まれて居ませんでした.
しかし2002年10月,「ワリャーグ」は海上自衛隊の国際観艦式に参加する為に横須賀を訪問.稼動状態に有ることが確認されました.
その後,田岡氏は,自著で
「動けない状態に有るのを,油さして無理矢理持ってきたんだろう」
などと苦しい言い訳をしていたものです(笑)
「ワリャーグ」は一般公開され,当然,日本の軍事オタクも多数が見学しましたが,ヘリコプター格納庫の扉が汚かったらしく,
「あの中には絶対ヘリコプターは入っていない」
などと2ちゃんねる軍事板で断言するヤツも居ました.
その後に発行された『世界の艦船』誌には,日本と親善訓練を行った際,格納庫を開けて中に格納されていたKa-27ヘリコプターを出している「ワリャーグ」の写真が載せられておりました(笑)
それでも,
「イヤ,あのヘリコプターは飛べる状態には無い」
などと見苦しい言い訳をする2ちゃんねらーが居たものです(笑)
「ワリャーグ」は,日本に向かう途中で乗組員一人が事故死し,その遺体は,ボートでウラジオストクに運ばれたのですが,
「何故ヘリコプターで運ばなかったのか? これこそ,ヘリが使えない状態にある証拠だ」
などと抜かす2ちゃんねらーも居たが,緊急に陸上での処置を必要とする怪我人とか病人が出たのならばともかく,既に死亡した乗組員を運ぶのに,艦に搭載されている唯一のヘリコプターを使うわけないでしょ(笑)
〔略〕
2003年は,4月に行われた太平洋艦隊の演習に参加した後,ウラジオストクでオーバーホールを行っていたようです.
2004年2月には韓国と中国を訪問,その100年前の日露戦争の際に,韓国仁川沖で自沈した帝政ロシア時代の巡洋艦「ワリャーグ」の慰霊祭を執り行いました.
2005年10〜12月に掛けて,シンガポール,インドネシア,インドを訪問し,インド洋でインド海軍と共同演習を行いました.
2006年5月には,ウラジオストクのダーリ・ザヴォートで修理中の姿が目撃されております.
本艦の書類上のホームベースはストレロク基地(アブレーク湾,シュトコヴァ17)ですが,実際には,ウラジオストクに居る事が多いようです.
▼ 2006年春から長期オーバーホールが行われていた,太平洋艦隊のミサイル巡洋艦「ワリャーグ」(スラヴァ級)ですが,本日(1月16日),修理後の洋上テストが実施されました.
ロシア国防省公式サイトより.
――――――
「ワリャーグ」は,(艦隊)構成に復帰する
2008年1月16日
今朝,太平洋艦隊旗艦の親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」は,修理後の洋上テストを開始した.
テストは複数の段階に渡り,1週間以上継続される.
NATOによると,このクラスのロシア艦艇は「航空母艦キラー」と呼ばれており,「ワリャーグ」は,重要な水上および地上目標への打撃を可能にする強力な多用途ミサイル複合体によって武装している.
工廠では,これに加えて,ジェット爆雷装置,魚雷発射管,異なる口径および場所の幾つかの砲を取り付けた.
テストの完了および1月20日の艦の再就役後に,親衛ロケット巡洋艦は,砲およびミサイル射撃を含む戦闘訓練の活動的な段階に入り,沿岸および洋上での任務に復帰する.
近い将来,「ワリャーグ」乗組員は,親衛艦長エドゥアルト・モスカレンコ1等海佐と共に,多種の訓練および遠征への参加を待つ.
――――――

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/1/16(水) 午後 10:23
▲
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:親衛ロケット巡洋艦「ワリャーグ」近影(2008年8月16日)
「ロシア・ソ連海軍」:スラヴァ級ミサイル巡洋艦「ワリャーグ」復帰(2008年1月17日〜2月11日)
【質問】
スラヴァ級ミサイル巡洋艦3隻の近況は?
【回答】
モスクワ(121):黒海艦隊,作戦可能状態.
マルシャル・ウスチノフ(055):北方艦隊,2007年中の定期修理を計画.
ワリャーグ(011):太平洋艦隊,2007年3月現在,ウラジオストクのダーリ・ザヴォートで修理中.
太平洋艦隊のワリャーグは,昨年(2006年)の春頃からダーリ・ザヴォートに係留,
修理が開始されているので,長期のオーバーホール中のようです.
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/4/5(木) 午後 11:02
▼ その後,「ワリャーグ」(スラヴァ級)は2008年1月,修理完了.▲
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」最新動向
「ロシア・ソ連海軍」:親衛ロケット巡洋艦モスクワ近影(2008年8月17日)
「ロシア・ソ連海軍」:スラヴァ級ミサイル巡洋艦「モスクワ」近影(2008年4月)
「ロシア・ソ連海軍」:スラヴァ級ミサイル巡洋艦「モスクワ」,大西洋上で戦闘訓練(2008年1月21日)
「ロシア・ソ連海軍」:ロケット巡洋艦モスクワ近影(2008年5月6日)



Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/4/5(木) 午後 11:02
【珍説】
このクラス〔スラヴァ級〕は現ウクライナのニコライエフで建造され,ガスタービン4基のCOGAG機関も現在のウクライナで設計,製造されたものであり,大規模な修理や改修はニコライエフでしか行えないとされる.
それらの問題から,このクラスも早予備役に編入されて,退役に至るではないかとみられている.
岡部いさく in 『世界の艦船』2007年6月号 「ロシア艦艇最新事情」
【事実】
「このクラス(スラヴァ級)」のマルシャル・ウスチノフは,1990年代半ばにサンクトペテルブルクで「大規模な修理」を行ないましたが何か?(笑)
「このクラス」のワリャーグは,現在ウラジオストクで「大規模な修理」の真っ最中ですが何か?(笑)
〔略〕
そういやソ連邦解体直後,田岡俊次氏も,『世界の艦船』で似たような事を書いていたっけね.
田岡氏の受け売りか?(笑)
ああ,それと,スラヴァ級は,ガスタービン「6」基のCOGAGですが(失笑)
(M70巡航用ガスタービン×2基,M8KFブースト用ガスタービン×4基)
そも,最近のロシア海軍では,建造された造船所まで回航して「大規模な修理」という例は少数です.
例えば,キーロフ級原子力巡洋艦アドミラル・ナヒモフ(サンクトペテルブルクで建造)は,セヴェロドヴィンスク造船所で近代化改装工事を行っていますし,
インドに売却されたVSTOL空母アドミラル・ゴルシコフ(ウクライナで建造)は,これまたセヴェロドヴィンスク造船所で,CTOL空母への改造工事が行われております.
太平洋艦隊所属の水上艦も,極東の造船所(ダーリザヴォート)でオーバーホールや定期修理するというパターンが定着しております.
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/7/26(木) 午後 6:20
【質問】
改スラヴァ級について教えてください.
【回答】
「改スラヴァ級」ミサイル巡洋艦は,2003年にサンクトペテルブルク市で開催されたIMDS2003で模型が展示されたものです.
長距離防空ミサイルシステムが,ロシア海軍の現用スラヴァ級の「フォールト」(SA-N-6)から「フォールトM」(SA-N-20)に換装されています.
「フォールトM」は,ロシア海軍の原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」(キーロフ級)にも搭載されており,ミサイル管制レーダー(イルミネータ)が,「フォールト」の3R41「ヴォルナ」(トップドーム)から「30N6E」(フラップリッドB)に変更され,ミサイルの最大射程が150kmに延長されているのが特徴です.
スラヴァ級は,現在,最終艦(4番艦)がウクライナの造船所で艤装途中のまま放置されており,ロシアとウクライナは,今年になってから同艦の輸出で協力する事になりました.
買い手が付くかどうかは疑問ですが,もしも購入先が決まり,顧客の要望が有れば,防空ミサイルシステムを,既にほぼ搭載済みの「フォールト」から「フォールトM」に換装する可能性も有るでしょう.




Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜,
2007/4/4(水) 午後 8:22
【質問】
クリヴァクIII型について教えられたし.
【回答】
クリヴァクIII型ことプロジェクト1135.1「ネレイ」型警備艦は,海軍用のプロジェクト1135(対潜)警備艦の派生型で,1983年〜1990年にかけて旧ソ連KGB国境警備隊用に7隻が建造され,全て極東のカムチャツカ方面に配属されました.
現在も国境警備庁に所属しており,3隻が在籍しております.
写真を御覧頂ければお分かりの通り,船体舷側に3色のストライプが描き込まれ,ヘリ格納庫横に国境警備庁のエンブレムが付いているのが海軍艦艇との違いです.
・ジェルジンスキィДзержинский(1984年12月29日就役)
・ヴォロフスキィВоровский (1990)1990年12月29日就役)
・オリョールОрел (1986年9月30日就役)
(旧イメーニXXVIIセーズダKPSS Имени XXVII
съезда КПСС)
上記以外の4隻は,2000〜2003年に除籍されました.
・メンシンスキィМенжинский (1983年就役)
2000年除籍
・プスコフПсков(1987年就役)
(旧イメーニ70リェーチヤVChk-KGB Имени
70-летия ВЧК-КГБ)
2003年除籍
・ケドロフКедров (1990年就役)
2003年除籍
・アナディーリАнадырь(1989年就役)
(旧イメーニ70リェーチヤ・ポグランヴォイスク
Имени 70-летия Погранвойск)
2003年除籍
現役にある3隻は,カムチャツカ半島周辺(クリル諸島北部)で活動しており,密漁船の取締に当たっています.
一例を挙げると,2006年8月23日,「ヴォロフスキィ」は,カムチャツカ沖で密漁船4隻を拘束しております.
(この内3隻は日本船)
ロシアは,オホーツク海で4隻の漁船を密猟の疑いで拘留した
ペトロパヴローフスク・カムチャツキー,8月24日(インタファクス)
オホーツク海において何隻かの漁船が,カムチャツカ・カニの認可されていない操業を行った為,ロシア国境警備局の北東方面警備隊によって拘留された.
水曜日(8月23日),警備艦「ヴォロフスキィ」は,カムチャツカの西部海岸近くで4隻の漁船を発見した.
漁船は,彼らが警備艦に気づいた時,逃げようとした.
しかしながら,それらはすべて,エリゾーヴォ航空隊所属の航空機の助けを借りて拘留された.
予備尋問によれば,4隻の漁船は全て無許可でカニを捕っていた.
1枚目:ヴォロフスキィ(2004年4月10日撮影)

2枚目:米コーストガード艦艇とランデブーするヴォロフスキィ(2004年4月10日撮影)

3枚目:ヴォロフスキィ(2004年4月28日撮影)

4枚目:ヴォロフスキィ(2005年6月2日撮影)

5枚目:オリョール(2005年10月3日撮影)

6枚目:除籍前のプスコフ(2002年10月26日撮影)

7枚目:除籍前のケドロフ(2002年10月26日撮影)

8枚目:ナホトカに係留中のメンシンスキィ

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/4/26(木) 午後 8:23
◆◆◆ウダロイ級
【質問】
ウダロイ級駆逐艦について教えられたし.
【回答】
ウダロイ級は,ロシア・ソ連海軍の対潜駆逐艦である.
ロシア・ソ連海軍における名称はプロジェクト1155/1155.1「フレガート」(Фрегат)型.
艦種類別は「Большие Противолодочные
Корабли(БПК)」(大型対潜艦)である.
旧ソ連海軍時代の1970年代初頭から建造が進められてきた「大型対潜艦」の最後のタイプとなる.
==概要==
本級は,1970年代に建造されたプロジェクト1134A(クレスタII型),1134B(カーラ型)大型対潜艦の後継に位置付けられるが,艦の設計は,同じく1979年代に大量建造されたプロジェクト1135警備艦(クリヴァク型)の拡大発展型となっている.
(1155型の設計主任N.P.ソボレフは,1135型の設計主任だった)
当初は,1135型を拡大した排水量4,200トン程度の対潜警備艦として計画されたが,このサイズでは,新開発の水中音響複合体(ソナー)「ポリノム」を初めとする各種の新装備を搭載するには不充分であると判断され,艦のサイズは倍増された.
(この「4,200トン程度の対潜警備艦」は,1990年代にネウストラシムイ級として実現する)
本級は,1135M(クリヴァクII型)では艦後部に装備されていたAK-100型100mm単装砲2基を艦前部に移設し,同型では艦首にあった対潜ミサイル発射筒を倍増して艦橋両側に移動,船体の大型化に伴い,艦後部にはヘリコプター格納庫と発着甲板が設置された.
1135/1135M型では艦の前後に配置されていた短距離対空ミサイル発射機は,新型に置き換えられ,RBU-6000ロケット爆雷発射機と533mm4連装魚雷発射管は,そのまま受け継がれた.
船体の大型化により余裕が出てきた為,1135型には装備されなかった30mmガトリング砲が搭載された.
==原型(1155型)==
西側では,単に「ウダロイ級」と呼ばれているプロジェクト1155は,1980年〜1991年に掛けて12隻が就役した.
本級の建造をリードしたのは,1135型警備艦のリードヤードでもあったカリーニングラード市のヤンターリ・ザヴォートであり,同工廠では8隻が建造された.この他,レニングラード市のA.A.ジュダーノフ名称記念工廠でも4隻が建造された.
1970年代より使用されていた対潜ミサイル「メチェーリ」の改良型「ラストルーブ」と,新開発の垂直発射方式の短距離対空ミサイル「キンジャール」(SA-N-9)を主兵装とするが,キンジャールの開発は,本級の初期建造艦の就役には間に合わず,1,2番艦は垂直発射機(VLS)も管制用レーダーも未装備.3番艦は垂直発射機のみを搭載したものの,管制用レーダーは未装備.4番艦になってから,初めて垂直発射機及び管制用レーダーがフル装備された.
==ウダロイII型(1155.1型)==
西側ではウダロイII型と呼ばれる11551型は,1155型の改良型である.
それまでの対潜任務艦は,専用の大型発射機を必要とする「メチェーリ/ラストルーブ」を搭載していたが,1980年代半ばに,ソ連海軍水上艦艇標準装備の533mm魚雷発射管から撃ち出せる対潜ミサイル「ヴォドパート」(SS-N-16)が実用化された為,「ラストルーブ」は存在意義を失った.
そこで,不要になった艦橋両側の「ラストルーブ」4連装発射筒を,ソヴレメンヌイ級駆逐艦と同様の超音速対艦ミサイル「モスキート」(SS-N-22)4連装発射筒に換装し,艦前部の100mm単装砲2基を,これまたソヴレメンヌイ級駆逐艦にも装備されている130mm連装砲1基に換装した改正型のプロジェクト11551が計画された.
プロジェクト11551は,1155の後継として大量建造が目論まれたが,ソ連邦解体後のロシア海軍は,ソヴレメンヌイ級駆逐艦の建造を優先した為,11551型は2隻のみの起工に終わり,竣工したのは1隻だけであった.
==ウダロイ級の現在==
1991年12月末のソ連邦解体により,ソ連邦海軍も無くなり,代わりにロシア連邦海軍が成立した.
その新生ロシア海軍は,1993年春に「海軍兵力整備10カ年計画」を発表したが,この計画において,ウダロイ級は就役済みの12隻が全て維持される事とされた.
しかし,1992年に太平洋艦隊所属のアドミラル・ザハロフが火災事故を起こし,財政難の為,修理を断念して除籍.
1990年代末にはネームシップのウダロイと太平洋艦隊所属のアドミラル・スピリドノフが除籍.
2007年には北方艦隊所属のマルシャル・ワシレフスキーが除籍.
同じく北方艦隊所属のヴィツェ・アドミラル・クラコフは,除籍されなかったものの,サンクトペテルブルク近郊のクロンシュタットで放置された.
その一方,改正型のプロジェクト11551の1番艦アドミラル・チャバネンコは,1999年にようやくロシア海軍に就役した.
現在,ロシア海軍に在籍するウダロイ級は原型,改型を合わせて9隻.
このうち,稼働状態にある艦は7,8隻程度と見られる.
同時期に建造されたソヴレメンヌイ級ミサイル駆逐艦よりも稼働状況は良好であるが,これは,運用コストがソヴレメンヌイ級よりも低く,現在のロシア海軍にとっては,使い勝手の良い艦である事が挙げられよう.
==主要諸元(1155型)==
・満載排水量:8,500t
・全長:163.5m
・全幅:19.3m
・喫水:7.5m
・主機:M70巡航用ガスタービン×2基(16,000馬力)/M8KFブースト用ガスタービン×2基(45,000馬力),COGAG,2軸推進
・機関出力: 61,000馬力
・最大速力:29.5ノット
・航続距離: 14ノットで10,500海里/18ノットで7,700海里/20ノットで5,000海里
・武装
・・ラストルーブ(SS-N-14)対潜ミサイル4連装発射筒×2基(ミサイル8発)
・・キンジャール(SA-N-9)短距離艦対空ミサイル8連装垂直発射機(VLS)×8基(ミサイル64発)
・・AK-100 100mm単装砲×2基
・・AK-630 30mmガトリング砲×4基
・・RBU-6000対魚雷防御用ロケット爆雷12連装発射機×2基
・・533mm4連装魚雷発射管×2基
・搭載機:Ka-27ヘリコプター×2機
・乗組員:249名
==主要諸元(1155.1型)==
・満載排水量:8,900t
・全長:163.5m
・全幅:19.3m
・喫水:7.5m
・主機:M63巡航用ガスタービン×2基(18,000馬力)/M8KFブースト用ガスタービン×2基(45,000馬力),COGAG,2軸推進
・機関出力: 63,000馬力
・最大速力:28ノット
・航続距離: 18ノットで4,000海里
・武装
・・モスキート(SS-N-22)対艦ミサイル4連装発射筒×2基(ミサイル8発)
・・キンジャール短距離艦対空ミサイル8連装垂直発射機(VLS)×8基(ミサイル64発)
・・AK-130 130mm連装砲×1基
・・コールチク(CADS-N-1)近接防御システム(CIWS)×2基
・・RBU-6000対魚雷防御用ロケット爆雷12連装発射機×2基
・・ヴォドパート(SS-N-16)対潜ミサイル発射機兼用533mm4連装固定式魚雷発射管×2基
・搭載機:Ka-27ヘリコプター×2機
・乗組員:296名
==同型艦==
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/10749235.htmlを参照.


Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/8/14(火) 午後 9:00
ちなみに「ウダロイ удалой」とは,ロシア語で「勇敢な,豪胆な」などを意味する形容詞.
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:アドミラル・チャバネンコ(ウダロイ級)艦内
「ロシア・ソ連海軍」:アドミラル・チャバネンコ
in ノーフォーク(2007年6月)
「ロシア・ソ連海軍」:ウダロイ級駆逐艦アドミラル・ハルラモフ就役18周年
「ロシア・ソ連海軍」:ウラジオストクのウダロイ級駆逐艦(2008年2月17日)
「ロシア・ソ連海軍」:セヴェロモルスク基地のウダロイ級駆逐艦近影(2008年3月4日)
「ロシア・ソ連海軍」:ドック入りしたウダロイ級「マルシャル・シャポシニコフ」(2005年5月2日)
「ロシア・ソ連海軍」:大型対潜艦マルシャル・シャーポシニコフで火災発生
「ロシア・ソ連海軍」:冬のアドミラル・チャバネンコ(1)
「ロシア・ソ連海軍」:ロシア海軍,インド洋遠征(2003年4〜5月):その1・太平洋艦隊のウダロイ級駆逐艦
【質問】
ウダロイ級には対水上打撃能力はあるのか?
【回答】
一般に,本級は対潜任務艦であり,対水上打撃能力は無いと信じられているが,本級の「対潜」ミサイル「ラストルーブ」(SS-N-14改)は,1970年代建造艦に搭載されていた「メチェーリ」(SS-N-14)を改良して対艦能力も付与した「対潜/対艦両用ミサイル」であり,実質的には射程50kmの対艦ミサイルを搭載していると言える.
本級以前の大型対潜艦は,艦搭載ソナーの探知距離が搭載対潜ミサイルの射程(50km)よりも短く,航空機のサポートが無ければ,ミサイルの射程を生かす事は出来なかった.
しかし,本級から搭載されたソナー「ポリノム」は,探知距離が50kmとなり,艦搭載ソナーだけで対潜ミサイルの射程と同じ距離を探知できるようになった.
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/8/14(火) 午後 9:00
【質問】
ウダロイ級は米海軍のスプルーアンス級の模倣?
【回答】
西側では,本級が米駆逐艦スプルーアンス級とほぼ同サイズであり,用途も似通っている事から,「スプルーアンススキー」というニックネームを付けたが,上記のように,本級がスプルーアンス級とほぼ同サイズになったのは,当初から意図したものでは無く,「結果として,そうなってしまった」というだけの事であり,本級がスプルーアンス級を模倣したという見方は正しくい.
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/8/14(火) 午後 9:00
【質問】
「ウダロイ」について教えられたし.
【回答】
Удалойはプロジェクト1155大型対潜艦の1番艦.
1977年7月16日,カリーニングラード市ヤンタリ・ザヴォートで起工.
1980年2月5日進水,1980年12月31日就役.
就役後は北方艦隊に配属されましたが,1155型に搭載予定の短距離対空ミサイル複合体「キンジャール」(SA-N-9)は,本艦には間に合わず,搭載されませんでした.
1988年10月24日から1990年1月19日までレニングラード近郊のクロンシュタットで修理されたものの,ソ連邦解体後は外洋に出る事も無くなり,1996年には予備役編入.
2001年には除籍され,翌2002年,上部構造物を撤去した後,船体はムルマンスクのコルスキー湾に沈められました.
2006年3月,ギドロテフセルヴィスГидроТехСервисによって再浮揚作業が行われ,3月31日には浮上しました.
1枚目:ノルウェー沖を航行中のウダロイ(1981年10月17日撮影)

2枚目:大西洋上のウダロイ(1983年10月26日撮影)

3枚目:再浮揚作業中のウダロイ(2006年3月29日撮影)

4枚目:浮揚したウダロイ(2006年3月31日撮影)

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/4/25(水) 午後 8:04
【質問】
「ヴィツェ・アドミラル・クラコフ」について教えられたし.
【回答】
「ヴィツェ・アドミラル・クラコフ」Вице-Адмирал
Кулаковはプロジェクト1155(ウダロイ級)2番艦
1977年11月5日、レニングラード市ジュダーノフ工廠にて起工。
1980年5月8日進水、1982年1月10日就役。
就役後は北方艦隊に配属されましたが、実のところ、本艦は「未完成」でした。
というのも、1155型の主要装備の一つである「キンジャール」短距離自衛対空ミサイル複合体(SA-N-9)が、実際には搭載されなかったからです。
さらに、これまた装備予定の「フレガートMA」(トッププレートTop
Plate)3次元対空/対水上捜索レーダーも実際には搭載されず、旧式の「トパーズ」(ストラットペアStrut
Pair)が装備されていました。
つまり本艦は、対空能力が無いに等しい状態だったのです。
さすがに、このままでは大した戦力にならないとはソ連海軍当局も考えており、1991年にはバルト海に回航、未装備のレーダー及び短距離対空ミサイルを搭載するなどの改装工事が行なわれる事になりました。
しかし、工事に取り掛かろうとした矢先にソ連邦が解体。
ヴィツェ・アドミラル・クラコフの改装工事どころではなくなり、本艦は1991年以降、サンクト・ペテルブルク沖のクロンシュタット軍港に係留されたまま放置。
ジェーン海軍年鑑も1990年代末には、本艦をロシア海軍の現役艦リストから外しました。
2002年、ようやくセーヴェルナヤ・ヴェルフィ(北方造船所)に回航、延び延びになっていた改装・補修工事に取り掛かる事になりました。
2006年現在、補修工事はだいぶ進んでいるようですが、写真を見る限り、「フレガートMA」3次元レーダーと「キンジャール」対空ミサイルは、まだ搭載されていません。
1枚目:洋上航行中のヴィツェ・アドミラル・クラコフ(1988年撮影)

2枚目:クロンシュタット軍港にて(1991年8月撮影)

3枚目:クロンシュタット軍港にて(1999年撮影)

5枚目:セーヴェルナヤ・ヴェルフィにて(2002年3月21日撮影)

6枚目:セーヴェルナヤ・ヴェルフィにて(2006年5月撮影)

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/4/25(水) 午後 8:17
【質問】
「セヴェロモルスク」について教えられたし.
【回答】
2008年1月26日付,ロシア連邦国防省公式サイトによれば,大型対潜艦「セヴェロモルスク」-当初は「シムフェローポリ」(1996年まで)-は,1987年建造.
就役初年,本艦は海軍総司令官の統制下でバルト艦隊の演習に参加した後,バルト海からセヴェロモルスクへ向かった.
艦はハンターキラーグループを構成し,海軍総司令官から対原子力潜水艦戦闘優秀賞を授与された.
1990年代初頭,艦は北大西洋海域の米国沿岸および地中海への長期航海任務を達成した.
北方艦隊戦闘艦艇部隊を構成する本艦は,シリアのタルトゥース港及びアメリカのメイポートを公式訪問した.
4年間の定期修理を終えた後,BPK(大型対潜艦)「セヴェロモルスク」は,続けて外国の港を訪問し,ロシア・アメリカの戦術演習「ノーザン・イーグル」に参加した事により,海軍総司令官から対潜水艦戦闘に関して優秀と認められ,表彰を受けた.
去年9月,乗組員は,スコットランド近くで,伝説の巡洋艦「ワリャーグ」発見記念碑の除幕式に参列した.
〔略〕

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/1/27(日) 午後 7:52
※一部改修
【質問】
マルシャル・ワシレフスキイについて教えられたし.
【回答】
ウダロイ級大型対潜艦の3番艦マルシャル・ワシレフスキーМаршал
Василевскийは,
1978年2月20日建造承認.
1979年4月22日,レニングラード市ジュダーノフ名称記念工廠で起工
1981年12月29日進水,
1983年12月8日就役.
1984年1月18日,北方艦隊に編入.
本艦から3次元レーダー「フレガートMA」(トッププレート)が搭載され,短距離自衛ミサイル「キンジャール」(SA-N-9)の垂直発射機(VLS)も搭載されましたが,前後に2基搭載されるはずのミサイル管制用レーダー(イルミネーター)「ポドカート」(クロスソード)は,両方とも未装備であり,台座(丸い円盤状の板)だけの状態でした.
この他,本艦より後部ヘリコプター発着甲板の丸い着艦標識が2機ぶん描かれるようになりました.
(1,2番艦は1個しか描かれていなかった)
その後もイルミネーターが装備される事の無いまま大西洋や地中海で行動し,1990年代には予備役係留保管状態となりました.
ロシア海軍としては,オーバーホールを行ない,未装備のイルミネーターも付けて現役復帰させたかったのですが,財政難により,その機会は訪れる事は無く,今年(2007年)2月10日,ついに修理を断念して除籍されました.
本艦の舷側番号は,以下のように変遷しております.
1983年:412
1985年:645
1988年:630
1990年:652
1枚目:セヴェロモルスク基地にて(1984年撮影)
奥に居るのは原子力巡洋艦キーロフ

4〜8枚目:NATO軍機に空撮されたマルシャル・ワシレフスキー(1987年撮影)





9枚目セヴェロモルスク基地にて(1988年撮影)

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/5/25(金) 午後 7:15
【質問】
「アドミラル・パンテレーエフ」について教えられたし.
【回答】
ウダロイ級大型対潜艦の12番艦「アドミラル・パンテレーエフ」Адмирал
Пантелеевは,ウダロイ級原型(1155型)の最終艦で,ロシア太平洋艦隊に所属しています.
1988年4月28日,ヤンタリ・ザヴォート(カリーニングラード市)にて起工.
1990年2月7日進水,1991年12月19日就役.
1992年5月1日,太平洋艦隊に編入.
1992年10月6日〜12月4日に掛けて極東へ回航.
ソヴィエト解体後の財政難で,ロシア海軍艦艇が次々と動けなくなり,特に太平洋艦隊所属艦の稼働率が悪化する中,就役間もない本艦は,活発に行動していました.
1993年8月23〜30日,青島(中国)寄港.
1993年8月31日〜9月4日,釜山(韓国)寄港.
1995年8月末〜9月初頭,真珠湾(ハワイ)寄港.
アドミラル・パンテレーエフは,1994年及び1995年,戦闘訓練に関する太平洋艦隊の最優秀艦と認められました.
1990年代後半,太平洋艦隊所属のウダロイ級で行動可能な艦は,2,3隻程度にまで落ち込みました.
むろん本艦は,その内の1隻でした.
1999年9月18〜19日,横須賀(日本)寄港.
2001年1月,太平洋及びインド洋に展開.
2003年2月〜5月, インド洋に展開.
2003年9月,中国の青島を訪問.
2005年7月,アメリカ海軍と合同演習.
2005年10〜12月,インド洋で行われたインド海軍との合同演習「インドラ-2005」に参加.
この間,インド,インドネシア,シンガポールを訪問.
2005年11月,ジャカルタ寄港時に乗員2名が行方不明となる.
2007年7月,アメリカ海軍との合同演習「チハオケアンスキー・オリョール(パシフィック・イーグル)-2007」に参加.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/25185672.html
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/25465692.html
2007年8月末〜9月初頭,沿海州沖で1週間に渡って演習を行う.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/27113661.html
2007年10月12日の状態.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/25702539.html
2007年のアドミラル・パンテレーエフ艦長は,イワン・コワレフ1等海佐です.
本艦の舷側番号は,
就役前:461
1992年:467
1993年10月7日以降:548
となっております.
2枚目:青島(中国)へ寄港するアドミラル・パンテレーエフ(1993年8月撮影)

4枚目:インド洋に展開中のアドミラル・パンテレーエフ(2003年5月16日撮影)

7枚目:ウラジオストクのアドミラル・パンテレーエフ(2005年7月20日撮影)

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/12/1(土) 午前 0:11
【質問】
ウダロイII型駆逐艦「アドミラル・チャバネンコ」について教えられたし.
【回答】
西側ではウダロイII型と呼ばれるプロジェクト11551の1番艦が大型対潜艦「アドミラル・チャバネンコ」です.
(Большой противолодочный
корабль "Адмирал Чабаненко")
プロジェクト11551は,1155(ウダロイ級)の改良型であるが,元々,1970年代に1155計画がスタートした時,設計者は,対空,対艦,対潜戦闘を遂行できる多用途艦を構想していた.
しかし,当時,そのような艦は高価すぎるとして実現には至らず,1155の対潜ミサイルに,対艦攻撃能力を付与する改良を施すだけに留まった.
プロジェクト956駆逐艦を設計したワレンチン・ミシンを主任とする11551設計チームは,
1982年から設計作業をスタートした.
1970年代に実現できなかった多用途艦を,今度こそ現実のものとする為に.
1155からの主な変更点は,以下の通り.
・巡航ガスタービンを換装
・ラストルーブ対潜ミサイルをモスキート対艦ミサイルに換装
・100mm砲2基を130mm砲1基に換装
・30mm機銃をコールチク近接防御システムに換装
・533mm魚雷発射管を,ヴォドパート対潜ミサイルを発射できる固定式に換装
・艦首のソナーを「ズヴェズダ」に換装
これらの変更により,艦内構造も再設計され,1155は,多用途艦として生まれ変わった.
1987年5月24日,海軍籍登録
1989年2月28日,カリーニングラードのヤンタリ造船所で起工
1992年12月14日,進水
1995年,初代艦長イーゴリィ・ブーコフ1等海佐の下,アドミラル・チャバネンコは最初の洋上テストを開始した.
しかし極度の財政難の為,海軍への引き渡しは遅れた.
1997年,艦長がミハイル・コリヴシュコ1等海佐に代わったアドミラル・チャバネンコは,国家受領委員会の試験に合格しなかった.
資金難で洋上テストを実施する為の燃料や弾薬,その他の物資を充分に用意できなかった為であった.
1998年末,アレクサンドル・ゼレブトドフ2等海佐が指揮するアドミラル・チャバネンコは,ロシア海軍総司令官ヴラジーミル・クロエドフ大将率いる国家受領委員会の試験に合格した.
1999年1月28日,アドミラル・チャバネンコは,正式に海軍へ引き渡され,艦上に聖アンドレイ旗が掲揚された.
引渡し式典には,
バルト艦隊司令官ヴラジーミル・エゴロフ大将,
カリーニングラード州知事アレクサンドル・オルロフ,
ヤンタリ造船所総代表アレクセイ・ゼレンコ,
艦名の元となったアンドレイ・チャバネンコ大将の息子アンドレイとヴラジーミル,孫娘イリーナ
が参列し,国防相イーゴリィ・セルゲーエフからの祝電が届けられた.
セルゲーエフは祝電で,1980年末からスタートした建造計画を,複雑な経済環境の中で管理し,現代における必要条件を満たす艦の建造を完了させたヤンタリ造船所に対し,深く謝意を示した.
翌2月,アドミラル・チャバネンコは,バルト艦隊へ編入.
翌3月,北方艦隊へ転属した.
2002年8月,アドミラル・チャバネンコは,イギリスのプリマスを訪問.
2004年2月,北方艦隊の演習に参加.
2004年,セルゲイ・グリシン1等海佐が艦長を務めるアドミラル・チャバネンコは,北方艦隊の最優秀艦として同艦隊司令官より表彰された.
2005年8月,北方艦隊の演習に参加.
2006年8〜9月,イギリス,ノルウェー,アメリカ海軍と合同演習.
2007年6〜7月,ノーフォーク(アメリカ)を訪問,フランス,イギリス,アメリカの合同演習「FRUKUS-2007」に参加.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/27669150.html
2007年12月5日〜2008年2月3日,空母アドミラル・クズネツォフを旗艦とする北方艦隊の艦艇打撃グループの北東大西洋・地中海遠征に参加.
http://rybachii.blog84.fc2.com/
アドミラル・チャバネンコは,イタリアのタラント港とフランスのトゥーロン港を訪問し,イタリアおよびフランス軍と合同演習を実施した.
2008年1月24日,ロシア・フランス海軍合同演習"PASSEKS"が行われ,アドミラル・チャバネンコとフランス海軍フリゲート「トゥルーヴィル」が参加した.
http://rybachii.blog84.fc2.com/blog-entry-47.html
2008年6月11日,フランス海軍フリゲート「トゥルーヴィル」は北方艦隊基地セヴェロモルスクを訪問.
アドミラル・チャバネンコがホストシップを務めた.
6月16日,両艦はフットボールの試合を行った.
http://rybachii.blog84.fc2.com/blog-entry-81.html
1,2枚目:洋上テスト中のアドミラル・チャバネンコ(1997年撮影)


3枚目:就役後のアドミラル・チャバネンコ(1999年5月1日撮影)

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/6/29(日) 午後 1:48
◆◆◆◆ネウストラシムイ級
【質問】
ネウストラシムイ級フリゲートについて教えられたし.
【回答】
ウィキペディアに投稿しようと思って書いたのですが,現在とある事情により,ネウストラシムイ級のページを編集出来ないため,こっちに書きます.
〔略〕
<ネウストラシムイ級フリゲート>
ネウストラシムイ級は,ロシア海軍の汎用フリゲートである.
ロシア海軍における名称はプロジェクト11540「ヤストレブ」(Ястреб)型,艦種類別は「Плотиволодочный
Сторожевой Корабль」(対潜警備艦)である.
旧ソ連海軍時代の1970年代初頭から建造が進められてきた対潜任務艦の系譜の,最後のタイプとなる.
==概要==
本級は,1970年代に大量建造された1135型警備艦(クリヴァク型)の後継という位置付けになるが,艦の設計は,むしろ1980年代に建造された1155型大型対潜艦(ウダロイ級)の縮小版と形容すべきものとなっている.
ちなみに1155号計画の原案は,「4,200トン」の警備艦であり,本級と同サイズであった.
本級以前の大型対潜艦は,大型の専用発射機が必要な「メチェーリ/ラストルーブ(SS-N-14)」対潜ミサイルを搭載していたが,1980年代にソ連艦艇標準装備の533mm魚雷発射管から撃ち出せる「ヴォドパート」(SS-N-16)対潜ミサイルが実用化された.
本級は,この「ヴォドパート」発射機兼用の固定式533mm長魚雷発射管を,艦後部ヘリコプター格納庫の両側に3門ずつ,合計6門装備する
(ちなみに,この対潜ミサイルを最初に装備したロシア水上艦は,1984年に就役したキーロフ級ミサイル巡洋艦2番艦フルンゼである).
この他,ウダロイ級にも装備されているキンジャール(SA-N-9)個艦防空用ミサイルを,同級の半分(8連装垂直発射機を4基)装備し,中口径砲も,ウダロイ級と同じAK-100型100mm単装砲を1基備える(ウダロイ級は2基).
ただし近接防御システム(CIWS)は,30mmガトリング砲と近距離対空ミサイルを組み合わせた「コールチク」(CADS-N-1)複合体を2基装備する
(ウダロイ級は30mmガトリング砲4基).
この他,「ウラン」(SS-N-25)対艦ミサイルの4連装発射筒を4基(ミサイル16発)搭載する予定であったが,予算不足の為か,1番艦ネウストラシムイでは後日装備とされ,対艦ミサイル用のスペース(煙突の後ろ)は空けられたままとなっている.
なお,1番艦が洋上テストを行っていた頃,西側観測筋は,上記の固定式魚雷発射管6門を対艦ミサイル発射筒と誤認していた
(この時点では,これが対潜ミサイル発射機兼用の魚雷発射管だとは気が付いていなかった).
船体及び上部構造物は,レーダー反射面積(RCS)低減を意図していると見られ,ロシア・ソ連海軍としては,1980年に1番艦が就役したキーロフ級原子力巡洋艦に次ぐ2番目の「ステルス艦」と言える.
本級は,1990年代に1135型の後継として大量建造されると見られていたが,1991年12月にソビエト連邦が解体され,先行きは不透明となった.
ソ連解体後のロシア海軍は,1993年春に「艦艇整備10ヵ年計画」を発表したが,同計画において,本級は1個旅団(Бригада)分7隻が建造される事になっていた.
同時期,海軍総司令官フェリックス・グロモフは
「ソヴレメンヌイ級とネウストラシムイ級は,建造を継続する」
と語った.
しかし起工されたのは3隻に留まり,就役したのは1番艦(1993年)のみで,以後の同型艦の建造は停滞した.
3番艦は工程30パーセントで1998年に建造中止となったが,2番艦はスローペースで建造が進められており,完成度は80パーセントである.
1番艦ネウストラシムイの艦長は,2006年現在でイーゴリ・スミルノフ中佐(二等艦長)が勤めている.
(註:ロシア・旧ソ連海軍の佐官の呼称を日本語に直訳すると,上から「一等艦長」「二等艦長」「三等艦長」となる)
輸出型はプロジェクト1154.1「コルサール」(Корсар)型として提案されており,主機や兵装の一部が11540と異なる.
==主要諸元(ネウストラシムイ)==
・満載排水量:4,400t
・全長: 129.6m
・全幅: 15.6m
・喫水: 8.1m
・主機:M70巡航用ガスタービン×2基(20,000馬力)/M90ブースト用ガスタービン×2基(37,000馬力),COGAG,2軸推進
・機関出力: 57,000馬力
・最大速力: 30ノット
・航続距離: 18ノットで3,000海里
・武装
・・ヴォドパート(SS-N-16)対潜ミサイル発射機兼用533mm固定式魚雷発射管×6基(ミサイル及び魚雷20発)
・・キンジャール(SA-N-9)短距離艦対空ミサイル8連装垂直発射機(VLS)×4基(ミサイル32発)
・・AK-100 100mm単装砲×1基
・・コールチク(CADS-N-1)近接防御システム(CIWS)×2基
・・RBU-10000「ウダフ1」対魚雷防御用ロケット爆雷10連装発射機×1基
・搭載機:Ka-27ヘリコプター×1機
・乗組員:210名
== 同型艦 ==
全艦カリーニングラード市のヤンターリ・ザヴォート(第820造船所)で建造
・ネウストラシムイНеустрашимый:
1986年4月起工
1988年5月進水
1993年1月24日就役
バルト艦隊第12水上艦師団・第128水上艦旅団所属
・ヤロスラフ・ムードルイЯрослав Мудрый:
1988年5月起工
1990年進水(?)
完成度80パーセント以上
・トゥマンТуман:
1993年起工
1998年11月6日進水
(ただしこれは,造船所の船台を空け,そこでノルウェー商船を修理する為)
完成度30パーセントで建造中止
ウィキペディアですが,「鉄血宰相」などと名乗るアホ高校生が,〔略〕『ユナイテッド・ディフェンス』をパクって書くという「なまら半可くさい」コトをした為,「著作権侵害」と見なされ,項目自体が削除される可能性が有ります.
上記の「ネウストラシムイ級フリゲート」の項目以外にも,同じアホ高校生による「ユナイテッド・ディフェンス」そのまんまパクリのロシア・ソ連軍関連項目がたくさんあり,全て削除対象となっています
(海軍関係では,イワン・ロゴフ級揚陸艦,ロプーチャ型揚陸艦など).
これでは,いったん削除も止むを得ませんなあ・・・
そもそも,彼の自己紹介のページ「利用者:鉄血宰相」を見る限り,かなり歪んだ考えの持ち主であり,正常な人間とは考えがたい.
しかも当の本人は,それを自慢げに書いているので,矯正は不可能.
まあ逆に言えば,この程度のヤツが入り込めるほど,ウィキペディアのロシア・ソ連軍関連項目は,マトモな執筆者が少ないと言えますが(特に海軍関係).
〔略〕
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:BALTOPS-2008のフリゲート「ネウストラシムイ」
「ロシア・ソ連海軍」:ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」その1
「ロシア・ソ連海軍」:ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」その2
「ロシア・ソ連海軍」:ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」その3
「ロシア・ソ連海軍」:ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」その4
「ロシア・ソ連海軍」:ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」近影(2008年5月18日)
「ロシア・ソ連海軍」:ロシア海軍フリゲート「ネウストラシムイ」就役15周年



Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/3/4(日) 午後 6:31
【質問】
「ネウストラシムイ」級はクリヴァクIII型フリゲートの発展型なのか?
【回答】
ロシア海軍バルト艦隊所属のフリゲート「ネウストラシムイ」Неустрашимыйは,ソ連解体後に就役した数少ない大型水上戦闘艦です.
(1993年就役)
『ウィキペディア』の「11351型国境警備艦」では,本艦はクリヴァクIII型フリゲートの発展型であるかのように書かれていますが,レーダーなどの配置方法を見ると,ウダロイ級駆逐艦の縮小版と言った方が適切でしょう.
クリヴァクIII型は,対空捜索レーダー「フレガートMA」(トッププレート)を艦橋頂上に配置しているが,ネウストラシムイ及びウダロイ級は,同じレーダーを,2組の煙突の間に配置しています.
この独特のレーダー配置法こそ,ネウストラシムイ級がウダロイ級の後継である証です.
『ウィキペディア』の「11351型国境警備艦」ページを書いた人は,そこまでは分からなかったようです(^^;
写真は,2007年9月25日にバルチースク基地で撮影されたものです.



Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/12/22(土) 午後 8:10
【質問】
未完のネウストラシムイ級3番艦トゥマンについて教えられたし.
【回答】
ネウストラシムイ級警備艦の3番艦トゥマンТуманは,
1992年9月15日,海軍籍登録.
1993年にヤンターリ造船所で起工.
しかし財政難の為,1998年11月6日に建造工事は中止されました.
写真は,2007年10月14日にヤンターリ造船所で撮影されたものです.
船体だけは出来上がっているようですが・・・

Небесный бытьネベスニィ・ビィチ〜ロシア・ソ連海軍〜
2008/2/8(金) 午後 10:40
【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:ネウストラシムイ級3番艦トゥマン近影(2008年5月18日)
【質問】
「ヤロスラフ・ムードルイ」について教えてください.
【回答】
ヤロスラフ・ムードルイЯрослав Мудрыйはネウストラシムイ級警備艦(フリゲート)の2番艦.
1988年5月27日,カリーニングラード市のヤンターリ造船所で起工
1990年進水.
当初の予定艦名はネプリストゥープヌイНеприступныйでしたが,1995年8月30日,ヤロスラフ・ムードルイに改名されました.
しかしソ連邦解体後のロシア海軍は,極度の財政難に見舞われ,本艦の建造工事は停滞しました.
進水から11年後の2001年の時点でも,完成度は75パーセントでした.
その後もスローペースで工事が進められているようです.
下の写真は,2005年5月16日に撮影されたものです.
艦前部の100mm単装砲やRBU-12000ロケット爆雷が搭載されているのが確認できます.
ジェーン海軍年鑑2006-2007年版によると,ヤロスラフ・ムードルイは,2007年中には竣工するとの事ですが・・・
Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/4/11(水) 午後 8:31
∧_∧/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(・(・・)・) < 絶対無理!
偽ベタJ\__________



【関連リンク】
「ロシア・ソ連海軍」:ネウストラシムイ級2番艦ヤロスラフ・ムードルイ近影(2008年5月18日)
【質問】
プロジェクト1154.1「コルサール」について教えてください.
【回答】
1990年代初頭に1番艦が就役したネウストラシムイ級フリゲート(プロジェクト11540)の輸出バージョンとして提案されている艦.
(下の写真は,ベースとなった11540型「ネウストラシムイ)
ちなみに,「コルサール」(Корсар)は,「海賊船」という意味です.
公表されている主要目は,以下の通りです.
基準排水量:3,800t
満載排水量:4,500t
全長:129.6m
幅:15.6m
喫水:8.4m
機関:COGAG,2軸
出力:42,000馬力
最大速力:30ノット
航続距離:5,100海里/14ノット
行動可能日数:30日
乗員:210名
元のネウストラシムイ級とあまり変わりません.
ただ,機関は,ロシア海軍のネウストラシムイ(58,000馬力)よりも出力が低下しております.
これはダウングレードと言うよりは,コストダウンを狙ったものでしょう.
兵装の一部は,幾つかのオプションから選べるようになっているようです.
対艦ミサイル:ウラン4連装発射筒4基或いはヤホント2連装発射筒4基或いはクラブ8連装垂直発射機1基
対空ミサイル:クリノーク8連装垂直発射機4基
近接防御システム:カシュタン1基或いはパルマ2基
砲:A-190E 100mm単装砲1基
対潜兵装:RBU-6000対潜ロケット12連装発射機1基
魚雷:533mm固定式発射管6門
搭載機:ヘリコプター1機
外見は,もとの11540型とほぼ同じままのようです.
元の11540型も,レーダー反射面積(RCS)の低減を狙ったステルスデザインを採用してはおりますが,1990年代初頭の艦だけに,21世紀になってからインドに輸出されたタルワー級(1135.6型)とかに比べると,ステルス性の点では見劣りするでしょう.
ハッキリ言って,今さら新規に建造して購入するほどのメリットがあるフネとも思えませんね.
たぶん,どこの国も買おうとは思わないんじゃないでしょうか.