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ロシアFAQ目次

殺鼠兵器

(うそ)
(画像掲示板より引用)


 【link】

●SLBM

「FLOT.com」◆(2010/04/08)Новый договор о сокращении СНВ, подписанный в четверг в Праге, четко обозначил список оружия, которое подпадает под действие документа, в него включена морская ракета "Булава".
"Bulava"も削減対象に含まれる,新しい米露核兵器軍縮条約,プラハで調印

「FLOT.com」◆(2010/05/21)Летные испытания межконтинентальной баллистической ракеты "Булава" возобновятся не раньше ноября 2010 года. "Булава" должна в перспективе стать основой морских стратегических ядерных сил, под эту ракету уже заложены новые подводные лодки.
SLBM"Bulava"の飛行テストは2010年11月に再開

「FLOT.com」◆(2010/07/30)Пуск "Булавы" состоится в середине августа
弾道ミサイル「Bulava」,8月中旬に試射

「FLOT.com」◆(2010/09/19)Система контроля качества сборки ракет "Булава" может быть изменена
" Bulava "ミサイルを構成するシステムは,品質管理上変更可能

「Novosti」◆(2010/10/08)Next test launch of troubled Bulava missile due late October

「Novosti」◆(2010/10/11)Russia's newest nuclear sub completes sea trials

「Novosti」◆(2010/10/06)Test launches of Russia's troubled Bulava missile to be held Thursday

「topix」◆(2010/11/03)Russia succeeds in test firing of missiles

「VOR」◆(2013/04/13) ロシアの最新型潜水艦,ミサイル「ブラヴァ」16基を搭載

「くろいあめ,あかいほし」★(2010/10/07)「ブラワー」潜水艦発射弾道弾の発射試験成功と海洋核戦力の見通し

「くろいあめ,あかいほし」★(2010/10/30)潜水艦発射弾道弾「ブラワー」発射試験成功 その他

新「六課」◆(2012/03/29)戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーは,今年に2度のブラヴァー発射を実施する
新「六課」◆(2012/03/29)戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは今年10月までブラヴァーを発射しない

「六課」:太平洋艦隊のデルタIII型戦略原潜,弾道ミサイル発射

「六課」:デルタIV型原潜,弾道ミサイル「シネーワ」発射

「六課」:デルタIV型原潜,再び弾道ミサイル「シネーワ」発射

「六課」:デルタIV型戦略原潜は2日間に渡り弾道ミサイル発射訓練を行なった

「六課」:デルタIV級原潜「ブリャンスク」,弾道ミサイル発射

「六課」:ロシア海軍はSLBM「ブラヴァー」を放棄しない

「六課」◆(2010/03/05)デルタIV級戦略原潜,弾道ミサイル「シネーワ」発射

「六課」◆(2010/03/20)SLBMブラヴァー発射試験は6月下旬に予定される
>ロシア海軍は,本気で「ブラヴァー」一斉発射をやるつもりのようです

「六課」◆(2010/03/21)新型SLBM「ブラヴァー」,今年夏に正式採用?

「六課」◆(2011/12/24)潜水艦発射弾道ミサイル「ブラヴァー」は一斉発射試験に成功した

「六課」◆(2011/12/25)SLBMブラヴァー「発射訓練」は2012年5月末以降に実施される

「六課」◆(2011/12/28)SLBM「ブラヴァー」は正式採用される

「六課」◆(2011/12/29)戦略原潜「ユーリー・ドルゴルーキー」とSLBM「ブラヴァー」は正式採用の準備が出来ている

「六課」◆(2012/1/24)ロシア国防省は弾道ミサイル「ブラヴァー」製造契約を既に締結している

「六課」◆(2012/02/19)SLBM「ブラヴァー」正式採用の大統領令は準備される

新「六課」◆(2012/03/20)新型潜水艦弾道ミサイル「ブラヴァー」は2012年10月に正式採用される

新「六課」◆(2012/03/20)潜水艦発射弾道ミサイル「ブラヴァー」は2012年夏に発射される

新「六課」◆(2012/07/26) ロシア海軍は今年秋にSLBMブラヴァーを発射する

新「六課」◆(2012/08/28) クリル諸島への新型地対艦ミサイル配備は2014年までに完了する

新「六課」◆(2012/11/16) ロシア海軍のアクラ級及びキロ級はカリブル有翼ミサイルを装備する

「ワレYouTube発見セリ」:SLBM Test R-29RM Sineva SS-N-23


 【質問】
 潜水艦への弾道ミサイル搭載に先鞭をつけたのは,米軍ではなくソ連海軍だったというのは本当か?

 【回答】
 本当.

 1955年9月には,浮上した実験潜水艦B-67(ズールー Zulu 型を改装)から,液体燃料1段式のR-11FMスカッド弾道ミサイルの,史上初の発射テストに成功している.
 しかし,R-11FMミサイルは核弾頭搭載可能ではあったものの,射程は90浬程度に過ぎず,しかも半数必中界が3kmもあり,潜水艦用としてはおよそ実用とは言い難かった.

(岡部いさく from 「世界の艦船」2004年10月号,p.85)

 ちなみに,米海軍では1959年12月30日に就役したジョージ・ワシントン級が最初.
 それまでは,レギュラス巡航ミサイル搭載艦の試験・就役のほうが弾道ミサイル搭載艦に先んじていた.


 【質問】
『兵頭二十八の放送形式』,2009年04月02日 09:46

>じつは,弾道ミサイルを対空母に用いるという「奥の手」は,目新しい話題ではない.
>冷戦期のソ連は,対米開戦の暁には,核弾頭付きのSLBMで,米空母艦隊と戦うつもりであった.
>そこまでやらぬ限り米空母には対抗はできないと,最盛期のソ連軍ですら認識をしていたのだ.

 してたんですか?

 【回答】
 してねーよ.

 確かに,旧ソ連海軍は,1960年代に「対艦弾道ミサイル」を試作した事は有った.
 これは,西側コード名「SS-NX-13」,ソ連側名称R-27K(Р-27К)と呼ばれる弾道ミサイルで,戦略原潜プロジェクト667A(ヤンキー型)用の弾道ミサイルR-27(SS-N-6 Serb)の派生型として試作された.

SS-NX-13(グローバルセキュリティー)
http://www.globalsecurity.org/wmd/world/russia/ss-n-13.htm

 R-27と同様に,2段の液体燃料ロケットで構成される弾道ミサイルは,射程距離が80〜360海里(148〜667km),CEP(半数命中半径)0.3海里(約555m),弾頭は3.5メガトンの核爆弾だった.

 搭載原潜は,プロジェクト667Aを想定していたが,その前に,ゴルフ型弾道ミサイル潜水艦K-102(B-121)が,R-27Kのテスト用として,1968年11月5日から1970年12月9日に掛け,プロジェクト605(ゴルフIV型)改造を受けた.

 1970年代初頭には,射程8,000kmの弾道ミサイルR-29を装備する,新戦略原潜プロジェクト667B(デルタ型)シリーズの建造が始まっており,これによって「2線級」となるプロジェクト667A(ヤンキー型)の,「再利用法」の一つという意味合いも有っただろう.

 K-102によるR-27Kの海洋発射テストは,1973年9月11日に初めて実施された.

 その後,1975年8月までR-27Kの発射テストが行なわれたが,結局,実戦配備には至らなかった.

 ここに,ソ連海軍の「対艦弾道ミサイル」計画は,放棄された.
 当然,「対米開戦の暁には,核弾頭付きのSLBMで,米空母艦隊と戦う」構想も消えた.

 当時,海洋監視衛星システム「レゲンダ」と連動する,長射程(700km)の超音速対艦巡航ミサイル(グラニト)を開発中だったソ連にとって,R-27Kを開発する意義も,実戦配備する意味も,既に失われていたんだよ.

 だが,兵頭二十八のサイトを読む限り,コイツは,ソ連海軍が,対米空母用の「奥の手」として「対艦弾道ミサイル」を実際に配備していたとでも思っているらしい.
 たいした「軍学者」様だな(失笑)

 現実には「最盛期のソ連軍」は,「弾道ミサイルでは,米空母に対抗はできない」という認識に至ったわけだが.

 しかも,この「軍学者」様は,こう仰せになっております.

>もちろん,日本にとって,長距離戦術用・対艦弾道ミサイルは,必要な装備なのである.

>射程数千kmの戦術対艦弾道弾ならば,朝鮮領土などのはるか上空を通過するので,
>海自は,日本海から随意・随時にそれを発射して,渤海湾に居るシナ艦艇を攻撃できる.

 ・・・・・・・・・・アタマ大丈夫か,コイツ?


「ロシア・ソ連海軍」,2009/4/5(日) 午後 2:08


 【質問】
 SLBM「バルク」について教えられたし.

 【回答】
 現在,ロシアは,新型戦略原子力潜水艦プロジェクト955「ボレイ」級に搭載する新型SLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)「ブラヴァー」を開発中です.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/folder/1041877.html

 周知のようにこの「ブラヴァー」は,もともと「ボレイ」級に搭載する予定だったSLBM「バルク」の開発が中止された為,代わりに開発された弾道ミサイルです.

 しかしながら日本では,このSLBM「バルク」に関する情報は,ほとんど知られていません.
 せいぜいが,「3回連続でテストが失敗した駄作」というイメージしか有りません.

 「バルク」に関する詳細な情報を知るには,ロシア語のサイトを見るしか有りません.

 例えば,2000年5月12日付の『独立軍事評論』(独立新聞)に,「バルク」を開発した「マケーエフ名称記念国立ロケットセンター」のミサイル開発主任,ウラジーミル・デグチャリへのインタビュー記事が掲載されています.
「シネーワ」は,海上から飛び立つ

 この中でデグチャリ氏は,R-39UTTkh「バルク」(Р-39УТТХ"Барк")について語っています.
 要約すると,

・「バルク」計画への資金割り当てが不充分だった為,満足に試験を行うことが出来なかった.

・ミサイルの熟成には時間が掛かるし,資金難で開発自体が遅延しているのにも関わらず,ロシア海軍司令部は「バルク」開発を急がせ,1994年,1997年,1998年に行なった試験は全て失敗した.

・ミサイルの設計・開発作業は,73パーセント程度までしか出来上がっていなかったのに,1998年,国防省とロシア海軍は突然開発中止を指示した.

・ミサイルの試験は,最低でも11回は実施する予定だったのに,最初の3回が実施されただけだった.
 あと8回の試験を行なえば,信頼性のあるミサイルに仕上げる自信は有った.

・確かに,最初の試験は3回とも失敗したが,アメリカの「トライデントII」だって,試射のうち3回は失敗しているし,私達が以前に開発したR-39だって,発射試験中に計6回失敗している.
 それでも私達は,R-39を信頼性の高いミサイル複合体に仕上げた.
 その事は1998年,北方艦隊のタイフーン級原潜からR-39ミサイル20発の,一斉発射に成功した事で証明されている.
 この様子は,近くに居て監視していたアメリカ海軍も目撃し,我々の技術の信頼性を目の当たりにしている.

といったところです.

 R-39UTTkh「バルク」(Р-39УТТХ"Барк")の開発は,1986年にスタートしました.
 УТТХは,
"Улучшенными Тактико-Технические Характеристики"
(改良された戦術・技術特性)
の略です.

 ベースとなったのは,タイフーン級戦略原潜(プロジェクト941)の弾道ミサイルR-39(タイフン)です.
 つまり,「R-39の戦術・技術特性を改良したミサイル」という事になります.

 この新型弾道ミサイルは,NATOでは「SS-N-X-28」と呼ばれました.
 国際協定使用呼称はRSM-52V(РСМ-52В)でした.

 「バルク」開発の動機は,R-39が失敗作だったから・・・では無く,アメリカが1980年代に開発し,1990年に実戦配備した「トライデントII D-5」です.
 アメリカの前作「トライデントI C-4」は1979年より実戦配備されましたが,このミサイルの最大射程は7,400km.
 R-39(8,300km)よりも短かいものでした.

 しかし,R-39が完成した後に開発がスタートしたトライデントIIは,最大射程10,000kmを越えると予測されました.
(実際には12,000km)

 それで,トライデントIIに対抗する為,最大射程10,000km以上の潜水艦用ミサイルの開発が要求されたのです.

 「バルク」は,発射重量81t,最大射程10,000km以上,弾頭重量3,050kg,弾頭部には最大で10個の戦闘ブロックを搭載可能というスペックになる筈でした.

 前作R-39は,主要コンポーネントである第一段ロケットをウクライナで,その他の部分をロシアで製造していました.
 ソ連邦解体後,ウクライナからのコンポーネント供給は絶たれました.
 それは,R-39の生産を継続できなくなる事を意味していました.

 この為,タイフーン級に搭載する新たなミサイルとしても,バルクの開発を急ぐ必要が生じました.

 タイフーン級1番艦TK-208は,オーバーホールの為,1989年にドック入りしましたが,この時,搭載ミサイルを「バルク」に換装する為の近代化改装も,合わせて実施される事になりました.
 「バルク」実戦配備前の海上発射試験を,TK-208で行なおうというわけです.

 タイフーン級は,1990年代以降,順次オーバーホール時期を迎えてドック入りする為,この時に「バルク」への換装工事も行う計画(プロジェクト941U改装)が立てられました.

 タイフーン級6隻の当初の「バルク」換装スケジュールは,以下の通りです.

TK-208:1988〜1994年
TK-202:1992〜1997年
TK-12:1996〜1999年
TK-13:2000年以降
TK-17:2000年以降
TK-20:2000年以降

 しかしソ連邦解体後,TK-208の修理と近代化の作業は,資金供給が滞った為,停滞しました.

 「バルク」開発への資金供給も滞り,発射試験は,1994年,1997年,1998年にロシア北部アルハンゲリスク州のネノクス(セヴェロドヴィンスクの西側)の陸上発射台から実施されましたが,3回とも失敗しました.

 1998年,当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・クロエドフ提督は,「バルク」の開発中止を指示しました.
 最低でも11回は実施される筈だった発射試験は,3回で「強制終了」し,4回目以降の発射試験を行なう機会は,永遠に奪われました.

 この経緯を見る限り,「失敗作」「駄作」と決めつけるのは,早計かつ軽率であると言わざるを得ません.
 もしも開発を継続していたならば,実用化に漕ぎ着ける可能性は,十二分に有ったでしょう.

 換装すべきミサイルを得る機会を失ったタイフーン級は,1998年,R-39ミサイル20発の一斉発射試験を実施,成功しました.
 R-39は失敗作では無かった事が,改めて証明されたのですが,既にR-39の寿命は尽きようとしていました・・・

 2004年,最後に残った10発のR-39が廃棄されました.

「ネノクス」海軍ミサイル射撃センター
faq39m20nn.jpg
faq39m20nn02.jpg
faq39m20nn03.jpg

「ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課」
2009/12/16(水) 午後 7:25


 【質問】
 R-39(SS-N-20)が退役したのは,これが失敗作だったからですか?

 【回答】
 R-39(SS-N-20)が退役したのは,このミサイルの主要コンポーネントが,ウクライナで生産されていたからです.

 当ブログの以前のエントリより.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/38922235.html
(http://www.rian.ru/defense_safety/20090601/172867467.htmlの翻訳)

>固体推進体ロケットR-39は,製造後の貯蔵期間15年を過ぎている.
>関連機器の生産は,「ユジマシェム」 (ウクライナ)でも行なわれ,第一段ロケットが製造された.
>その結果,前世紀1980年代に生産された全てのロケットは,貯蔵期間を過ぎて廃棄された.

>2004年までに,ロシア海軍の兵器として,R-39ロケットは10基しか残らなかった.
>これは,現在,事実上1隻だけの(タイフーン型)潜水艦の発射筒の半分である.

 当然,ソ連邦が解体されたら,ウクライナでのコンポーネント生産は出来なくなるよね.

 それでロシアは,R-39を代替するSLBMの開発を始めたんだが・・・

 再び,当ブログの以前のエントリより.
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/38922235.html

>R -39を代替する為,「マケーエフ名称記念研究所」は,ミサイル複合体D-19UとロケットR-39UTTkh(または,RSM-52「ヴァリアント」として知られている)工業番号3M91「バルク」を開発した.

>しかし,1998年,3回の発射失敗後,「バルク」に関する作業は終了し,代わりに「ブラヴァー」の開発が始められた.

>その結果,1990年以降,「セヴマシュ」においてオーバーホール並びに複合体「バルク」を装備するプロジェクト941Uとして近代化改装する予定だったプロジェクト941ロケット巡洋艦の1番艦TK-208「ドミトリー・ドンスコイ」は,2002年末,モスクワ熱工学協会が作った新しいミサイル複合体「ブラヴァー」のテストを行なう為に改装された.

 ついでに書くと,「失敗作」というか「駄作」と見られたのは,R-39の前に開発された固体燃料SLBMのR-31(SS-N-17)の方だね.
 このミサイルは,ソ連(ロシア)初の固体燃料SLBMとしてアルセナル設計局が開発したんだけど,初めての固体燃料SLBMの為に開発は難航し,ようやく実用化に漕ぎ着けたものの,このミサイルの最大射程は4,000km程度.

 苦労の末,R-31の実用化に目処が付いた頃には,既に射程8,000km以上のR-29(SS-N-18)が実戦配備されており,もはや量産する価値は無くなっていた.
 結局このミサイルは,発射試験用に改造されたヤンキーII級戦略原潜K-140にしか搭載されなかった.

プロジェクト667AM(ヤンキーII級)
http://deepstorm.ru/DeepStorm.files/45-92/nbrs/667AM/list.htm

戦略原潜K-140
http://deepstorm.ru/DeepStorm.files/45-92/nbrs/667AM/k140/k140.htm

 R-31に何らかの意義が有ったとすれば,それは,続くR-39開発のための「習作」だったという事くらいでしょう.

「ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課」
2009/12/12(土) 午前 7:16

▼ これまで,タイフーン級の弾道ミサイルR-39(タイフーン)は,全て廃棄されたと言われていましたが,今回のヴィソツキー総司令官の発言により,まだ使用可能なR-39弾道ミサイルが残されている事が明らかにされました.

--------------------------------------------------------------------------------
【原子力潜水艦「アクラ」型は,今後数年間,戦闘編制に留まる】
モスクワ,2月9日-ロシア通信社ノーボスチ,セルゲイ・サフロノフ

 戦略原子力潜水艦「セヴェルスターリ」と「アルハンゲリスク」(プロジェクト941「アクラ」,NATO分類-タイフーン)は,今後数年間,戦闘編制に留まり,これらの艦の為のミサイルは保管されている.
 ロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は,ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し語った.

 〔中略〕
「これらの艦は,海軍の戦闘編制から外れています.
 近い将来,ミサイルと,その他の素晴らしい可能性が残っている内に,これらの艦は核兵器搭載艦として,艦隊の戦闘編制に加入します」
 総司令官は述べた.

 彼は,海軍が,この問題を「 傾け」ようとしている事を強調した.
「海外では,特別プログラムの策定により,これらのミサイルと水中ミサイル搭載艦は,速やかに破壊されたと言われています.
 しかし我々は,まだミサイルを保持しています.
 我々が,ミサイル搭載艦として,これらの潜水艦を使用する限り」
 総司令官は語った.

 〔後略〕
(2012年2月9日10時24分配信)
--------------------------------------------------------------------------------

 残されていたR-39弾道ミサイルを再び搭載し,「セヴェルスターリ」と「アルハンゲリスク」は現役に復帰するという事のようです.

潜水艦発射弾道ミサイルR-39(SS-N-20)

ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課
2012/2/9(木) 午後 9:52
より再構成


 【質問】
 新型SLBM「ブラヴァ」の開発状況は?

 【回答】
 発射実験が2004年以来続けられているが,失敗したり成功したりが繰り返されている.
 それでも開発中止にならないところを見ると,失敗作と決め付けるのは,まだ早々.

***

 2004年頃は,ダミーの発射実験に,疑問符もつく「成功」があっただけで,先行き不透明という状況だった.
 以下引用.

新型弾道ミサイル,ブラヴァの模擬発射テストが2004年9月に成功したことが,9月29日付でノーヴォスチ通信で伝えられたが,〔略〕発射テストを行ったのは,改装完了から間もないタイフーン型のドミトリー・ドンスコイ Dmitriy Donskoy であった.
 しかしながら,発射されたのはブラヴァのダミーであって,報道では
「発射後,規定の高度まで上昇した」
とされているだけで,ミサイルがブーストから飛翔状態になったわけでも,ましてや8,000〜10,000kmという射程が確認されたわけではない.
 さらに,ドミトリー・ドンスコイがミサイルを発射したのも潜航状態か浮上状態かは不明である.

 そのブラヴァの試射は,既に1990年代末に白海試射場で3回行われているが,全て飛翔中に爆発しており,目標に到達したことはない.

(岡部いさく from 「世界の艦船」2004年12月号,p.142)

 このブラヴァ,SS-NX-30(3M-14)は,陸上発射型SS-27 トポルMの艦載型.射程を1万km前後に延伸し,550キロトン核弾頭を装着.
 2007年完成を目指しているという.

 データは月刊「世界の艦船」の多田智彦〔防衛技術研究家〕の文章(p.150)による.

 ブラヴァーの洋上発射テストを行なうに当たり,941(タイフーン)型戦略原潜TK-208「ドミトリー・ドンスコイ」がこのミサイルを発射出来るように改造され,ブラヴァー発射テスト艦に変身しました.

 「ドミトリー・ドンスコイ」からの試射は,2005年に2回,2006年には3回の試射が実施されました.
 その経緯を簡単に振り返ると・・・

・1回目(2005年9月27日実施)
 原潜は浮上した状態でミサイルを発射,カムチャツカ半島の兵器試験場に着弾.

 以下,
http://www.kojii.net/news/news051014.html
(JDW,2005/10/5)
より

 ロシア海軍は9/27に,新型SLBMSS-NX-30Bulavaの試射に成功した.Project941(いわゆるタイフーン級)のDmitriyDonskoy(北洋艦隊所属)が白海から発射したミサイルはカムチャッカ半島のKura射場に着弾した.
 ロシア海軍は,このBulavaミサイルを2007年中に実戦配備する計画.新型SSBN・Project955にも搭載する.SS-NX-28の開発に失敗したため,Topol-MICBMをベースにしてSS-NX-30を開発した.射程8,000km,MIRV10個を搭載可能.

・2回目(2005年12月21日実施)
 初の水中発射実験,ミサイルはカムチャツカ半島の兵器試験場に着弾.

・3回目(2006年9月7日実施)
 発射数分後に弾頭部分が脱落して海上に落下,テストは失敗に終わった.

・4回目(2006年10月25日実施)
 発射数分後にミサイルは軌道から逸脱した為に自爆装置を作動させ,テストは失敗に終わった.

・5回目(2006年12月24日実施)
 テストは失敗に終わった.

 特に,2006年中に実施された発射テストは,全て失敗するという散々な結果でした.
 ロシア海軍は,これらのテスト結果を(成功例も失敗例も)律儀に公表しており,当然ながら,ロシア国内には,ブラヴァーの開発に疑問を持つ者が大勢出てきました.

 しかし開発が中止される事は無く,その後もテストは続行される事になりました.
 当時の国防相セルゲイ・イワノフも,ブラヴァーの開発続行を支持しました.

 2007年4月15日,新型戦略原潜「ユーリィ・ドルゴルキィ」の進水式典に出席するロシア海軍総司令官ウラジーミル・マソリン上級大将は,ブラヴァーの洋上発射テストが6月から再開されると報道陣に語りました.
 そして実施されたのが,今回(6月28日)の発射テストであり,結果は周知の通り,成功に終わりました.
 ミサイルは海中から発射され,カムチャツカ半島の兵器試験場に着弾しました.

 従って,
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/21456141.html
で紹介したように,「アメリカに揺さぶりを掛ける目的」で試射を行い,それを公表したなどというのはトンチンカンもいいところです(^^;

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/7/7(土) 午後 6:29

夏光華(シア・クァンファ) i n FAQ BBS(青文字部分)

 報道を見ると,これまでの経緯を正しく把握していないというか,結構いい加減なコトを書いているメディアが多いようです.

一部の無知なメディアは,以下に見られるように,今回が初のテスト成功などと報じているが,むろんデタラメです.

潜水艦発射の新型ICBMの試射に成功,ロシア発表
2007.06.29,CNN/AP

 モスクワ――ロシア海軍は28日,海中発射の新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ブラバ」の試射に初めて成功したと発表した.過去に3回,失敗していたもので,多弾頭の核兵器搭載が可能.

 AP通信によると,海軍報道官はロシア北部の白海で潜水艦から発射,極東カムチャツカ半島の標的に命中した述べた.
 ロシアのメディアによると,射程は約9900キロ.弾頭6個を搭載可能.建造中の新型原子力潜水艦に装備を予定している.

 〔略〕
ミサイル専門家は,過去の試射失敗を踏まえ,ブラバの性能の信頼性には懐疑的な見方も示している.
 昨年12月の発射失敗は公表されていなかった.

 〔以下略〕

>「ブラバ」の試射に初めて成功したと発表した.過去に3回,失敗していたもので

 その前に2回「成功」していますが何か?(笑)
 だから「3回目」の試射成功だぞ(笑)

>ロシアのメディアによると,射程は約9900キロ.弾頭6個を搭載可能.

 「ロシアのメディア」RIAノーボスチによると,「射程は約8,000キロ.弾頭10個を搭載可能」ですが何か?(笑)

>昨年12月の発射失敗は公表されていなかった.

 「昨年12月」に公表されていますが何か?(笑)
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/9959002.html
を参照.

 ・・・・・・ホントに「ロシアのメディア」見ているの?(笑)

 ウェブ上では,「ICBM」という所だけツッコミが入っているケースが多いようです.
(例えば2chとか)
 しかし上記の通り,この記事のツッコミ所は,そこ(ICBM)よりも他に有りますから(笑)

 中には,「Defence News」のように,2005年9月27日の初の試射成功まで「失敗」したなどと書いているところも有り,情報がゴッチャになっている執筆者が多いようです(^^;

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/7/2(月) 午後 7:58

同,2007/7/7(土) 午後 6:29(青文字部分)

▼ そして8月には,量産開始が決定されたという.
 以下引用.

ロシアは,弾道ミサイル「ブラヴァー」の量産を開始する
セヴァストポリ,8月5日(RIAノーボスチ)


「ロシアは,6月後半に成功した発射テストに続き,新型海中発射弾道ミサイル”ブラヴァーM”の量産を開始する決定を下しました」
 ロシア海軍総司令官は,日曜日に,こう語った.
 〔略〕
 ウラジーミル・マソリン提督は,最新の発射テストは,弾道ミサイルの量産開始を決定する為に重要であると言い,最終テストは,第4世代戦略原子力潜水艦「ユーリィ・ドルゴルキィ」によって行われると付け加えた.

 国土防衛計画は,原子力潜水艦上の「ブラヴァー」展開の構想を描いている.
 来たる数十年間,ミサイルは,ロシア海軍の戦略核戦力の中核になると予想される.

 マソリンは,もう2回の「ブラヴァー」発射テストが2007年中に実施され,2008年中にはテストを終えるだろう,と言った.
「私達は,ブラヴァーMミサイル・システムのテストが成功するであろう事に疑問を抱きません.
 大いなる知的労働と財源は,このシステムを創る為に投じられました」
マソリンは,こう語った.

(2007年8月5日16時26分)
[/quote]

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/8/6(月) 午後 7:36

青文字:加筆改修部分

▼ その後,周知の通り,2009年12月9日の発射試験は失敗に終わりました.
SLBM「ブラヴァー」発射試験,第3段ロケット故障により失敗
SLBM「ブラヴァー」発射試験失敗(2009年12月9日)

 この時点で,ブラヴァーの発射試験は3回連続で失敗しており,「このミサイルはもうダメだ」と思った人は少なくありませんでした.

 しかし,ロシア国防相も海軍首脳も,ブラヴァー開発中止の噂を否定しました.
 ブラヴァー発射試験は,前回の失敗から約10ヶ月後に再開されました.

[2010年10月7日]
 ミサイルはタイフーン級原潜ドミトリー・ドンスコイから発射
 弾頭はカムチャツカ半島のクラ射爆場に着弾

[2010年10月29日]
 モスクワ時刻05時10分(グリニッジ標準時01時10分),白海の原潜ドミトリー・ドンスコイから発射
 弾頭はカムチャツカ半島のクラ射爆場に着弾

 2010年のテストは2回だけでしたが,2回とも成功裏に終わりました.
 そして,年は明けて2011年・・・・

[2011年6月28日]
モスクワ時刻15時55分(グリニッジ標準時11時55分)
 ボレイ級戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーから初のミサイル発射
 弾頭はカムチャツカ半島のクラ射爆場に着弾

 というわけで,2011年の1発目の試験は,新型原潜K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」によって行われ,見事成功しました.

 そして,約2ヶ月後に再び発射試験が行われました.
[2011年8月27日]
 モスクワ時刻07時20分(グリニッジ標準時03時20分),白海のユーリー・ドルゴルーキーから発射
 ミサイルはカムチャツカ半島を超えて太平洋上に着弾

『くろいあめ,あかいほしM2』
★「ブラワー」SLBM第16回目の発射試験に成功

 この時の試験は,いつもの白海からカムチャツカ半島クラ射爆場というお決まりのコースではなく,そこから先の太平洋上まで飛ばすという大胆な試みでした.
 この時の飛翔距離は,約9300kmに達しました.

『イズヴェスチア』2011年8月27日
【ブラヴァーは9300kmを飛翔した】

 これが,ブラヴァーの最大射程という事になるようです.

 「全力全開」試験から2ヶ月後,再び発射試験が行われました.

[2011年10月28日]
 モスクワ時刻08時01分(グリニッジ標準時04時01分),白海のユーリー・ドルゴルーキーからミサイル発射
 弾頭はカムチャツカ半島のクラ射爆場に着弾

 これまでのところ,ブラヴァー発射試験は,5回連続で成功しています.

 ロシア側の報道によれば,今年中にもう1度発射試験を実施したい意向のようです.

RIAノーボスチ2011年11月16日
【2011年最後の「ブラヴァー」試射は11月末に行われる】

 しかし,ロシア国防相アナトーリー・セルジュコフは,次回のブラヴァー発射試験は2012年5月以降になるだろうと発言しました.

RIAノーボスチ2011年11月18日
【国防省は2012年春の「ブラヴァー」試射開始を否定しない】

ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課
2011/11/20(日) 午後 6:15

青文字:加筆改修部分

 【関連動画】
「ワレYouTube発見セリ」:Topol M

「六課」:ロシア海軍は,弾道ミサイル「ブラヴァー」の試験を3回(以上)実施する

「六課」:「ブラヴァー」発射テストは,6月〜7月に実施される

「六課」:新型弾道ミサイル「ブラヴァー」の飛翔試験は,今年中に完了する

「六課」:ロシア海軍総参謀長第一代理は語る(その1・SLBMブラヴァー)

「六課」:弾道ミサイル「ブラヴァー」発射テスト失敗

「六課」:SLBM「ブラヴァー」の生産は,別の工場に移される

「六課」:SLBM「ブラヴァー」の発射試験は11月24日に実施される

「六課」:SLBM「ブラヴァー」発射試験,第3段ロケット故障により失敗

「六課」◆(2010/02/24)今年最初のSLBMブラヴァー発射試験は,原潜ユーリー・ドルゴルーキーで行なわれる

「ブラヴァー」発射画像

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/8/14(火) 午後 2:42


 【質問】
 「ブラヴァー」試射失敗の原因は?

 【回答】

--------------------------------------------------------------------------------
【参謀本部総長は,「ブラヴァー」試射失敗に関する人的要素について説明した】
モスクワ,2月18日-ロシア通信社ノーボスチ

 「ブラヴァー」試射の失敗は,人的要素に起因しており,特定の人間が専門外の作業を行なった結果である.
 土曜日,ロシア連邦軍参謀本部総長ニコライ・マカロフ上級大将は明らかにした.

 海洋配置弾道ミサイル「ブラヴァー」の試験は2004年に開始された.
 長期にわたる試験で,ミサイル試射は何度か失敗した.
 2010年10月以降の一連の試験は成功した.
 18回の試験が行なわれ,この内11回が成功したと見られている.

「一連のブラヴァー試射において,何度かの失敗が有った事は御存知でしょう.
 私共は試験を中止し,原因が何であるのかを慎重に調査しました,それは,より大きな人的要素の側面,即ち,ある者が専門外の作業を行なった為でした.
 御存知のように,専門外の検査を"ぞんざいに"手早くやってしまう事はロシア流と言われますが,これが主な要因だったのです」
 マカロフは,ラジオ局「エコー・モスクワ」のインタビューに対し,こう語った.

 同時にロシア連邦軍参謀本部総長は,軍は最初に問題点がある可能性を理解せず,4回の試射の後で,4つの異なる関連性のない問題を見つけたと話した.
「私共は,技術的解決策自体は正しい事を理解し,それぞれの重要な場所に軍の受領士官を配置し,それぞれの過程を検査させた後で試射を行ないました」
 参謀本部総長は述べた.

 2011年12月23日,白海エリアの原子力潜水艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は,2発の「ブラヴァー」ミサイルの一斉発射を成功裏に実施した.

 以前,この新たな海洋発射弾道ミサイル試験の国家委員会の関係者は,近い内に採用が計画される「ブラヴァー」の続く発射は2012年5月末以降に実施されるとロシア通信社ノーボスチに伝えた.

 国防省は,複数回の試射で肯定的な結果が出た場合に,「ブラヴァー」と「ユーリー・ドルゴルーキー」を同時に正式採用すると繰り返し述べてきた.
 標準的な飛翔開発試験の手順によると,ミサイル複合体の一斉発射の後,採用が最終的に決定される.

 大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」は将来的のロシア海洋戦略核戦力の基礎となるべきであり,このミサイルの為の新たな潜水艦は既に建造されている.
(2012年2月18日18時36分配信)
--------------------------------------------------------------------------------

 『ロシア通信社ノーボスチ』情報グラフィックより.
2012年2月9日配信
【海洋弾道ミサイル「ブラヴァー」試射の年表】
ミサイルの発射試験は18回実施され,うち11回が成功,7回が失敗しました.

1回目:2004年6月24日-失敗
2回目:2004年9月23日-成功
3回目:2005年9月27日-成功
4回目:2005年12月21日-成功
5回目:2006年9月7日-失敗
6回目:2006年10月25日-失敗
7回目:2006年12月24日-失敗
8回目:2007年6月29日-成功
9回目:2008年11月28日-成功
10回目:2008年12月23日-失敗
11回目:2009年7月15日-失敗
12回目:2009年12月9日-失敗
13回目:2010年10月7日-成功
14回目:2010年10月29日-成功
15回目:2011年6月28日-成功
16回目:2011年8月27日-成功
17回目:2011年10月28日-成功
18回目:2011年12月23日-成功

 最後の発射試験失敗は2009年12月9日であり,それ以降の6回(2010年と2011年)は全て成功しています.
[「全力全開」ブラヴァー発射試験(2010〜2011年)]

 上の記事中でマカロフ将軍が,「専門外の作業」と言っているのは,「ブラヴァー」ミサイルを製造する「ヴォトキンスキー・ザヴォード」と,その下請け工場における,製造作業過程を指しています.
 要するに,工場側の「手抜き」作業により,ミサイル発射が失敗したので,軍の士官を派遣して監督させたら失敗しなくなったという事です.

 マカロフ将軍は以前にも,発射試験失敗が製造時の欠陥にあると発言していました.
[「ブラヴァー」テスト失敗の責任は製造サイドにある?]

 製造時の問題については,マカロフ将軍以外の関係者からも指摘されていました.
「ブラヴァー」発射失敗の理由は,不良品の使用に有った]
[「ブラヴァー」発射失敗の原因は製造時の欠陥である]

 マカロフ将軍は,2009年8月末に「ブラヴァー」生産工場の移転を仄めかしています.
(実際には,問題が有ると見られた下請け企業の変更だった)
[SLBM「ブラヴァー」の生産は,別の工場に移される]

【株式会社「ヴォトキンスキー・ザヴォード」公式サイト】
 以前は「連邦国営単一企業」でしたが,最近,株式会社になったようです.
 創業1759年の老舗企業です.
 弾道ミサイル以外に,石油・天然ガス採掘設備や原子力発電所関連機器などの民生機器を製造しています.
 というか,弾道ミサイル以外の各種民生機器がメインです.

ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課
2012/2/19(日) 午後 0:43

青文字:加筆改修部分


 【珍説】
新型SLBM量産へ 露,米MD網に対抗
【モスクワ=内藤泰朗】


 ロシア海軍のマソリン司令官は5日,米国のミサイル防衛(MD)網を突破し攻撃が可能だという新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「ブラワ」の量産体制に入ることを明らかにした.
 インタファクス通信が伝えた.
 発射実験が成功したことを受けたもので,MD網構築に動く米国に対抗する姿勢を示した形だ.

 〔略〕

 【事実】
 「地中海進出発言」についてはコチラ
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/23030250.html
 マソリン提督の発言は,「米国に対抗する姿勢」とは程遠い内容である事が分かるだろ.
 ・・・・よっぽどの馬鹿でも無い限り・・・・

 それにブラヴァーは,別にMD計画に対抗して開発されたわけじゃ無いよ.
 単に,ロシア海軍の戦略原潜と搭載弾道ミサイルが更新時期に差し掛かったから開発されただけであってね.
 しかも,当初予定よりもだいぶ遅れて.

 ブラヴァーを,「MDを突破できるミサイル」などと言っているのは,「ウラジーミル」プーチン「大統領」であって,「ウラジーミル」マソリンじゃ無いんだが.
 まさか,プーチンとマソリンの区別も付かないのか?(爆笑)

 この事に関するロシア側の報道
http://blogs.yahoo.co.jp/rybachii/23017974.html
マソリン提督は
「ブラヴァーのテストが成功したから量産します」
としか言っていないぞ.
 随分と話に「尾びれ」を付けてるじゃねえか.

 つーか,ロシア要人の発言を「曲解」し,話に「尾びれ」を付け,ロシアが何かやったら,何でもかんでも
「東欧でミサイル防衛計画を進める米国をけん制する狙い」
に結びつけたがるって,馬鹿すぎ(笑)

Морские Силы〜ロシア・ソ連海軍〜
2007/8/9(木) 午後 6:32


 【質問】
 SLBM「ライネル」とは?

 【回答】
 潜水艦発射弾道ミサイルR-29RMU2.1「ライネル」は,R-29RMU2「シネーワ」の改良型です.
 2011年5月20日と9月29日に,バレンツ海からデルタIV級(プロジェクト667BDRM)戦略原潜で,発射試験を行なっています.

 今回のヴィソツキー総司令官の発言によると,デルタIII級(プロジェクト667BDR)にも装備するとの事です.

 2012年2月9日,ロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は,『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューを受けました.
【ロシア海軍総司令官へのインタビュー】

 この中でヴィソツキー総司令官は,ロシア海軍現用戦略原潜デルタIV級及びデルタIII級の,新たな弾道ミサイルについて述べました.

--------------------------------------------------------------------------------
【海軍の戦略潜水艦は「ライネル」を装備すると総司令官は述べた】
モスクワ,2月9日-ロシア通信社ノーボスチ,セルゲイ・サフロノフ

 ロシア海軍の既存の全ての戦略原子力潜水艦は,「シネーワ」ミサイルを近代化した最新の弾道ミサイル「ライネル」を装備する.
 ロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は,ロシア通信社ノーボスチのインタビューに対し語った.
「今のところ,これらの艦は,既存の装備でのみ世界の海洋で戦闘任務を遂行しております.
 将来的には,既存の戦略潜水艦(プロジェクト667BDRM「デルフィン」およびプロジェクト667BDR「カリマル」)は,このミサイルを装備します」
 総司令官は語った.

 彼は, 「ライネル」は近代化された「シネーワ」の次の段階であり,戦闘能力は遥かに引き上げられている事を強調した.
「これは,正式採用(の手続き)が必要というわけではなく,既存のミサイルの戦闘機器を近代化したものです」
 ヴィソツキーは述べた.

 彼はまた,(「ライネル」の)エネルギーの能力が「シネーワ」よりもかなり高いと指摘した.
「実際には,世界中の弾道ミサイル海洋戦略核戦力の中で最も高いでしょう」
 総司令官は述べた.

 公開情報によると,海洋配置弾道ミサイル「ライネル」は 「シネーワ」と同様の飛翔能力を有しているが,境界対ミサイル防衛を突破する為,より洗練されたシステムを備え,より遠距離を飛翔できる.
 「ライネル」の開発設計作業における統合飛翔試験は,「マケーエフ」名称記念国立ロケットセンターとロシア国防省が,2011年の国??家防衛発注により実施した.

 「マケーエフ」名称記念国立ロケットセンターによると,「ライネル」は,ロシア,ブリテン,中国,アメリカ,フランスの最新の全ての固体燃料ミサイルにエネルギー量で優越し,戦闘機器(4個ブロックの中型クラスの威力)は,4ブロック(START-3の条件下で)のアメリカの「トライデント-2」に劣っていない.

 「ライネル」ミサイルは,「ブラヴァー」よりも1.5〜2倍以上の小クラスの威力の戦闘ブロックを6個装備できる.
 さらに「ライネル」は,異なるクラスの威力の複合戦闘ブロックを混合装備出来る.
(2012年2月9日09時00分配信)
--------------------------------------------------------------------------------

 現在,デルタIII級は太平洋艦隊に3隻在りますが,この3隻を改装して「ライネル」を装備するのでしょう.

ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課
2012/2/10(金) 午後 10:31
より再構成
青文字:加筆改修部分


 【質問】
 「ヴェテル」って何?

 【回答】
 RPK-7「ヴェテル Veter」/РПК-7 Ветерは,発射重量5500s、最大射程110qの大型対潜ミサイル.
 Ветер とは「風」の意味で,NATOコードネームは「SS-N-16 スタリオン Stallion」.
 SS-N-15 Starfish ことRPK-2 Viyuga/РПК-2 Вьюгаの発展型で,L.V.Lyulev/Л.В.Люльев 主任設計技師によって,1969年12月から開発が始まり,1984年に艦隊配備が始まった.
 対潜ホーミング魚雷を飛翔させるためのものミサイルで,潜水艦の650o発射管を使用して発射される.

 【参考ページ】
http://rybachii.blog84.fc2.com/blog-entry-194.html
http://militaryrussia.ru/blog/topic-449.html

ムルマンスク魚雷博物館に展示されている「ヴェテル」
(こちらより引用)

【ぐんじさんぎょう】,2012/09/21 20:30
を加筆改修


 【質問】
 ロシア潜水艦が,大小2種類の魚雷を装備しているのは無駄なんじゃないの?

 【回答】
 ロシアというか旧ソ連海軍原潜の650mm発射管は,650mm対艦重魚雷(ウェーキ・ホーミング魚雷)やヴェテル(SS-N-16)対潜ミサイル専用.
 533mm魚雷やグラナート(SS-N-21)巡航ミサイル,ヴォドパート(SS-N-16)及びヴィユーガ(SS-N-15)対潜ミサイルは533mm発射管から撃ち出す.
 「無駄」じゃなくて,キチンと役割分担されていたわけだ.

 タイフーン型戦略原潜は,当初は650mm発射管を装備していたが,後に撤去され533mm発射管に統一.
(後期建造艦は,最初から533mm発射管のみ)
 シエラ型,アクラ型多用途原潜は,前期型は650mm発射管4門,533mm発射管4門だったが,後期建造型では533mm発射管8門に統一.

 現在建造中のセヴェロドヴィンスク級多用途原潜,ボレイ型戦略原潜では,最初から533mm発射管に統一されている.

シア・クァンファ(夏光華)◆23wgJy2eAo


 【質問】
 ロシア潜水艦では「650mm発射管でも533mm規格の魚雷は発射できる」ってのは本当なんですか?

 【回答】
 650mm発射管は,650mm対艦重魚雷(ウェーキホーミング魚雷)とヴェテル(SS-N-16)対潜ミサイルを撃つ為「だけ」のモノなので,おそらく不可能と思われ.

 以前,シエラ型原潜は650mm魚雷発射管のみを8門装備と信じられていたので,「ライナー挿入して533mm魚雷を撃つ」と言われていたものだが.

シア・クァンファ(夏光華)◆23wgJy2eAo


 【質問】
 65型魚雷って何?

 【回答】
 65型魚雷はソ連/ロシア海軍が,米空母戦闘群やスーパータンカーを攻撃するために開発した,直径650mmの大型魚雷で,1980年代初期に実用化されたと考えられている.
 SSN/SSGN型の潜水艦に搭載されていた.
 進歩的な密閉式循環熱交換推進システムが使われており,誘導方式はウェーキ・ホーミング.
 魚雷炸薬量は,現用魚雷としては世界最大の900kgを装填しており,また,65-73型では20ktの核弾頭も装填できた.

 【参考ページ】
http://en.wikipedia.org/wiki/Type_65_torpedo
http://www.sptimes.ru/index.php?action_id=100&story_id=2294
『ソ連海軍事典』(原書房,1988.12.20),p.568-569

【ぐんじさんぎょう】,2012/04/30 20:30
を加筆改修

【ロシア海軍は、2012年に原子力潜水艦「セヴェロドヴィンスク」を受領する】
モスクワ、1月26日(アルムス-タス)

 上記記事中で,「ダグジーゼル」社が原潜「クルスク」の魚雷を生産していたと書かれていますが,これは,650mm対艦重魚雷(ウェーキホーミング魚雷)を指しているようです.
 このタイプの魚雷は,2000年8月の原子力潜水艦「クルスク」爆沈事故の後,ロシア海軍から退役しており,現在では使用されていません.

650mm対艦熱機関遠距離誘導魚雷65-76

ロシア・ソ連海軍報道・情報管理部機動六課
2012/1/26(木) 午後 7:32

青文字:加筆改修部分


◆◆◆◆◆シクヴァール


 【質問】
 シクヴァールの存在が明らかになったのは,いつのことか?

 【回答】
 野木惠一によれば,公式には1995年であるという.
 以下引用.

 ロシアの「超高速魚雷」の噂は1990年代に入ってから西側でも流れ始め,1995年にはロシア自身がシクヴァール(Shkval)の名称と共に,情報を一部公開した.
 当初はしかし,開発意図のさっぱり分からない奇想兵器と認識され,伝わってきた最大速度200ノットの性能も,懐疑の目で見られた.
 なにしろ200ノットといえば,現用の魚雷の3〜4倍前後の速度で,プロペラやポンプ・ジェット式の推進機関では,キャビテーションの限界からとうてい達成不可能と考えられたからだ.

〔略〕

ソ連における超高速の水中投射体の研究は,1960年代に24科学研究所(NII-24)で始まったようで,1977年にシクヴァールが登場した.
 NII-24は1969年に国立特殊設計局47(GSKB-47)と合併して応用水力学研究所(NII-PGM)となり,ソ連邦崩壊後はレギオン科学生産公団(NPO Region)と名を変え,今や世界にシクヴァール(輸出型の名称はシクヴァールE)や対潜魚雷を売りこんでいる.

 この経過からすれば,シクヴァールが配備されたのは1980年代前半のはずで,西側の諜報機関は当時から存在を知っていただろうが,それが何故1990年代の半ばになって急に話題となり,脅威と騒がれるようになったのかは,ここでは追及しないでおこう.

( from 「世界の艦船」2002年12月号,p.106-107)


 【質問】
 シクヴァールは魚雷なのか?

 【回答】
 魚雷と呼ぶよりは,水中ロケット弾あるいは海中飛翔対潜ミサイルとでも呼ぶべき存在であるという.
 以下引用.

 シクヴァールは,ロシアの533mm長魚雷とほぼ同じサイズ(全長8m弱)で,発射重量は約2700kg.
 弾体は,魚雷とは違い,先細りで先端は尖っている.
 内部は半分以上が固体ロケット・モーターで占められ,後端には大きなノズルが開いている.
 その周辺にある8本の円筒は,起動モーターと見られている.
 弾体中央部の側面からは,4本の細い円筒が突き出る.
 弾体の半分は弾頭部で,先端部の周囲には,ガスを噴出するスリットが開いている.

 最初,シクヴァールはこのスリットからガスを海中に噴射して,ガスの膜に包まれて高速で進むものと思われていたが,むしろ高速自体によって生み出される,スーパーキャビテーション Supercavitation と呼ばれる特異な現象を利用する,画期的な水中飛翔体である事が間もなく判明した.

 ■スーパーキャビテーション
 魚雷や艦艇の速度を制約するキャビテーションとは,どのような減少だろうか?
 キャビテーション(空洞現象)は,高速の流体中に圧力の低い部分が生じて,気泡ができる現象を言う.
 水中で高速で回転するプロペラや流体のポンプ(インデューサー)で見られ,効率を低下させ,振動や騒音を生じ,また,空洞が潰れる際の高圧で金属表面のエロージョン(壊食)を起こすなど,悪い事ずくめと思われてきた.

 在来型のプロペラは,キャビテーションの発生により,30数ノットが実用上の限界で,それ以上の速度では特殊なプロペラやウォータージェット式の推進手段が選ばれる.
 ウォータージェットやポンプジェットは効率はプロペラより劣るが,速度が50ノット以上になってもキャビテーションで効率が低下しない.

 ところで,従来のプロペラの効率がガタッと低下する,40ノットから50ノットくらいの領域にかけても,比較的高い効率を維持するスーパーキャビテーティング・プロペラ(SCP)なる推進機関がある.
 SPCはそれまでとは全く異なる,包丁の刃のような断面を用い,プロペラの翼全体がキャビテーションに覆われたスーパーキャビテーションの状態で使われる.
 スーパーキャビテーションに入ると,翼の揚力は若干増大し,抵抗はかなり減少する.
 運動する物体全体が単一のキャビティに包み込まれたスーパーキャビテーションの状態では,物体の最先端を除いては水(流体)と接していない.
 シクヴァールのような細長い,軸対称の物体の周りにできるキャビティは,物体の後方まで長く伸びた紡錘形の空洞となる.
 空洞とは言っても真空ではなく,水蒸気に満たされているが,周囲の水とは接しないので摩擦抵抗が極端に少なくなる.
 抵抗は,プールの中を歩くのと霧雨の中を歩くのくらい違うだろうか.

 スーパーキャビテーションの状態に入るには抵抗の山を乗り越えねばならない.
 シクヴァールは起動モーターで100ノット近辺まで加速して,最先端のキャビテーターで海水を押し退け,先端のノズルから固体ロケットの燃焼ガス(海水の蒸気も混入か)を吹き出してスーパーキャビテーションを生じさせるのだろう.
 さらに,メイン・モーターで加速して200ノットに至るのではないかと思われる.

 スーパーキャビテーション下の飛翔(航行と呼ぶのは似合わないだろう)の問題の一つは,弾体がキャビティの中で振動して周囲の水に叩き付けられる事で,進路が乱れたり弾体が破壊する危険がある.
 シクヴァールの弾体の中央部にある展開式の円筒は,一種の受動的安定装置の役割を果たすのではないかと見られている.

 〔略〕

 シクヴァールが先鞭を付けたスーパーキャビテーションの利用には,まだ大きな可能性があり,現在は西側でも盛んに研究されている.
 例えばアメリカのCテク・ディフェンス社は,スーパーキャビテーションを生じて水中を安定して進む弾丸を開発して,RAMICS(Rapid Area Mine Clearance System)と呼ぶ機雷爆破用機銃を提案している.
 西側でもシクヴァールのような水中ミサイルが研究されており,スーパーキャビテーション超高速潜水艇まで語られている.
 本家ロシアでは,さらに高速のシクヴァールの後継の開発も噂される.

(野木惠一 from 「世界の艦船」2002年12月号,p.106-107)

 通例としては「魚雷」と呼ばれているようではあるが.

シクヴァール断面図
(引用元:「101ふりーうぇい」

 スーパーキャビテーションによって生じる水蒸気層の模式図(水色の線)
(引用元:
"Fluid Mechanics--Vehicle Dynamics, Control, and Underwater Flight Simulation" from "Anteon"

 【参考】

「推進抵抗工学の研究テーマのページ」 from 東京大学
(キャビテーション,スーパーキャビテーションについての論述あり)

「Torpedoed - Edmond Pope」


 【質問】
 シクバルって実戦配備されてましったっけ?

 【回答】
 現在は,されていません.
 もともと冷戦時代の発想として,核弾頭を装備して米機動艦隊のど真ん中や敵潜水艦がいそうな場所にぶちこんであぼーん,という兵器なので,誘導なしで実用もできそうだったのですが,そんな状況がなくなってしまった.
 通常弾頭積んだShkval-Eを中国が数十発購入したといわれますが,最終誘導なし.
 終末で減速して探索するバージョンが1998年に実験され,アメリカも対魚雷対策などに応用できるとして興味を示しています.
 ロシアでは1990年初期に無誘導型が実戦配備されています.※

http://www.periscope.ucg.com/mdb-smpl/weapons/minetorp/torpedo/w0004768.shtml

 ※野木惠一は「シクヴァールが配備されたのは1980年代前半のはず」と述べている.別項参照.


 【質問】
 シクヴァールの性能は?

 【回答】
 核弾頭付きであり,秒速100mで迫る.これを回避する手段は西側にはないという.
 ただ,射程が短いため,核弾頭を使用すれば発射側も被害を受けかねない.その点が謎とされている.
 以下引用.

 シクヴァールの射程は約7〜10kmと言われ,おそらく核弾頭付きと推測されている.
 200ノット(秒速100m)で迫る核弾頭水中ミサイルを回避する手段は,西側にはない.

 〔略〕

 今のところ,シクヴァールが誘導可能とする積極的な主張はないが,この〔弾体中央部にある展開式の〕円筒や推力偏向ノズル,あるいは先端のキャビテーターの傾きを調節することで,飛翔経路をコントロールすることも可能と思える.
 もちろんシクヴァールの速度や飛翔形態では,アクティヴでもパッシヴでもソナー使用は不可能だが,弾体後部に誘導ワイヤのディスペンサーとも見える部品が付いているのが気になる.

 ところで,シクヴァールの狙いについては幾つかの説がある.
 シクヴァールがソ連海軍の核弾頭魚雷の後継兵器であるとするならば,その用途には米艦隊の一挙撃滅や港湾攻撃が含まれよう.
 また,対潜用とするならば,目標位置の不確定を高速と核弾頭の威力で補う強引な兵器と考えられる.
 しかし,いずれの場合も射程が10kmでは,自艦にも被害が及びかねない危うさがある.

 ある説ではシクヴァールは反撃兵器で,西側の潜水艦の有線誘導ホーミング魚雷の発射を探知したら,すかさず〔シクヴァールを〕発射し,相手が驚いて回避行動をとり,魚雷誘導を諦める(ワイヤを切断する,あるいはワイヤが切れる)のを期待してるのだという.

(野木惠一 from 「世界の艦船」2002年12月号,p.106-107)


 【質問】
 「シクヴァール」という言葉の意味は?

 【回答】
 野木惠一によれば,「驟雨(しゅうう)」「突風」だという.
 以下引用.

 щквалはロシア語で「驟雨(しゅうう)」「突風」(英語のsquall)を意味し,水中兵器の名称としては奇妙にも聞こえるが,気相液相入り混じったスーパーキャビティの内部の様子と見れば,これほど相応(ふさわ)しい名前もない.
 シュクヴァル,シェクヴァルなど色々に表記されるが,ロシア語のアクセントまで考えに入れれば,シクヴァールが一番適当ではないか.

(野木惠一 from 「世界の艦船」2002年12月号,p.107)


 【質問】
 ロシアのロケット魚雷からの防御方法は有るのですか?

 【回答】
 対抗策についてのソースは知らないので憶測回答になるけど・・・

 ロケット魚雷というのは,シクヴァルのようなスーパーキャビテーション魚雷のことだよね?
 これは仕組み上,以下のような問題点を抱えている.

・大きな音を出すので撃ったことも発射位置もバレバレ.
・泡と騒音のせいでソナーでの自立誘導ができず,有線誘導しかできない.

 撃たれたほうは魚雷なり対潜ロケットなりを撃ち返して,相手に誘導を諦めさせることになる.(間に合えば)

 というか,シクヴァル自体が,「先に相手に撃たれたときに撃ち返す」という目的で開発が進められた兵器.
 自艦が発見されてない状態で発射するのは自殺行為.

 潜水艦の兵装としては,無音発射(スイムアウト)できる自律型誘導魚雷のほうが怖い.

軍事板
青文字:加筆改修部分


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